今回はBB(ボトムブラケット)のメンテナンス方法を紹介します。
BBは「TOKEN TK878EX」を使っています。
規格はシマノ ホローテックⅡです。
BBの脱着からベアリングの掃除・グリスアップまで順を追って説明していきます。
TOKEN TK878EXとは
非常に滑らかなベアリングと軽量構造によって最高のアップグレードを提供します。
TK878EXについては『【レビュー】TOKEN TK878EX|回転性能の高いBBに交換』で詳しく紹介しています。
BBの外し方とまわす向き
まずはクランクを取り外さなければなりませんが、この記事では省略しています。
ホローテックⅡクランクの外し方については『シマノ製クランクの取り付け・取り外し方【初心者向け】』で詳しく紹介しています。
最初に左ワンから外します。
まわす方向は反時計回り、画像の状態から下向きに押すと外れます。
使用している工具は、シマノ純正の「TL-FC32」です。
楽に取り外すポイントは以下の3点。
- 手袋をする
- 靴を履く
- 体重をかける
工具をしっかり握るためホームセンターに売っている滑り止めグローブをしましょう。
また、室内で作業する場合は、靴を履くと踏ん張れるので効果的です。
あとは自転車にまたがって、しっかり体重をかけます。
サドルをお腹に当てると自転車がぐらつかず安定します。
邪魔な場合はシートポストを下げるか外すかしましょう。
右ワンは時計回りで外れます。
こちらも下向きに力強く押し込みましょう。
外したBBがこちら。
かなり汚れていますね~。
ウエスでしっかり汚れを拭き取りましょう。
ベアリングのメンテナンス
まず、グレーのシール部分を外します。
「千枚通し」か「精密マイナスドライバー」をシールの内側に入れてめくります。
グレーのシールを外すとベアリングが出てきます。
今度はベアリングのシールを外します。
このシールは外側からめくりましょう。
私はデザインナイフを使用しています。
他にはカッターや裁縫針などが向いていると思います。
注意点として、このシールは薄い金属なので簡単に曲がってしまいます。
少し持ち上げ、ずらしながらめくってください。
このBBは1年半ほどノーメンテで使用。
グリスが若干減っていて固着していました。
グリスが固くてパーツクリーナーをスプレーしただけではグリスを取りきれません。
そこでベアリングをパーツクリーナーで浸し、漬け置きします。
たまに振ったりしながら10分くらい放置します。
あとはスプレータイプのパーツクリーナーで汚れを掻き出します。
ノズルを外して近くから噴射しましょう。
漬け置きしたかいがあってか今度はうまく古いグリスを落とせました。
あとはしっかり乾燥させます。
速乾性のパーツクリーナーなら数分で乾燥すると思います。
ベアリングがきれいになったら、新しいグリスを注入します。
私が使用しているグリスはモチュール テックグリス300(詳細記事)です。
指でグリスをなびってもいいですが、注射器を使うと余計なゴミが入らず、綺麗に入れられます。
注射器はエーゼットの容量5mlを使用しています。
注射器ならこんな風に綺麗に注入することができます。
指でベアリングを動かしてグリスをなじませます。
グリスが隙間に入っていくので少しグリスが減ると思います。
そしたら追加でグリスを入れ直しましょう。
再びシールを取り付けます。
これは指で簡単にはまります。
左右のベアリングを綺麗にしたら完了です。
筒はL側に隙間があくように取り付けます。
BBを取り付ける
フレーム側の汚れも忘れずに掃除します。
BBワンには向きがあるので取り付け前によく確認してください。
Lが左クランク側、Rが右クランク側になるよう取り付けます。
BBのネジ切り部分にグリスをつけてから締め込みます。
トルクレンチがあると便利ですが、体重をかけてググッと締めるくらいで大丈夫です。
締め付けが弱いと異音の原因になるので気をつけてください。
おわりに
BBがどうしても外せないときは、柄の長い工具を使いましょう。
工具のサイズはなるべく長いほうが、テコの原理で力を有効に使えます。
私の使っているTL-FC32は柄が短いし、グリップもないのであまりおすすめできません。
これから購入するなら以下の2点がおすすめです。
また、板状の工具はどうしてもBBに傷がついてしまいます。
傷が付くのが嫌な方はTL-FC33のようなタイプがおすすめです。
これは別途モンキーレンチやトルクレンチが必要になります。