シマノ製のクランクを取り付け・取り外す手順を紹介します。
私のクランクは「105 FC-5750」でホローテックⅡというタイプです。
今回紹介する手順を踏めばチェーンを切ることなくクランクを抜き取ることができます。
必要な道具
- 六角レンチ 5mm
- クランク取り付け工具 TL-FC16
最低限必要な工具は以上の2点のみ。
ちなみに、私の使っている六角レンチはボンダス(詳細記事)というメーカーのものです。
おすすめの六角レンチについては『おすすめ六角レンチ 10選!|自転車の整備に必要な工具』で詳しく紹介しています。
左クランクを取り外す手順
はじめに左クランクのネジから外していきます。
左クランクはチェーンリングが付いていないほうのクランク。
左右にある2本のネジを5mmの六角レンチを使って緩めていきます。
外したネジには小さなワッシャーがあるので無くさないように。
次に左クランクの中央にある樹脂製のボルトを外します。
これは“クランク取付ボルト”というもの。
取り外しには「TL-FC16」という専用工具が必要です。
クランク取付ボルトを緩めるときは反時計回りにまわします。
このボルトは素手で簡単に取り外せます。
これで左クランクを抜き取ることができるようになりました。
左クランクの切れ目に「はずれ止めプレート」というものが入っています。
その名の通り、左クランクが外れるのを防ぐためのプレートです。
これも大事なパーツなので無くさないようにしましょう。
右クランクを取り外す手順
右クランクを取り外す前にスプロケットを一番小さなギアにしておきます。
クランクのチェーンリングはアウターで大丈夫です。
クランクシャフトが固くて抜けない場合があります。
ネットで調べると「ハンマーガンガン叩きましょう」とかありますが、それは絶対にダメ。
ベアリングの軸受は衝撃に弱いのでベアリングを傷めてしまいます。
どうしても抜けないときだけゴムハンマーやプラハンで軽くトントンと叩いてください。
右クランクを抜くときは、チェーンを持ち上げながら引き抜きます。
こうすればチェーンを切る必要がありません。
手を汚さないように「ニトリル手袋」があると便利です。
ニトリル手袋については『便利すぎる!自転車の整備で手が汚れなくなる極薄の使い捨て手袋』で詳しく紹介しています。
残ったチェーンはボトムブラケットに引っ掛けておきましょう。
以上でクランクの取り外しは完了です。
チェーンが邪魔で取り外したい場合はKMCのミッシングリンクを使いましょう。
ミッシングリンクへの交換方法については『KMC ミッシングリンクを取り付ける方法と正しい向き』で詳しく紹介しています。
クランクを取り付ける手順
まず、取り外したクランクの汚れを“ウエス”を使って拭き取ります。
おすすめのウエスは『自転車の整備におすすめ!3種類のウエスを紹介します』で詳しく紹介しています。
次に新しいグリスを塗ります。
ボトムブラケットのベアリングが当たる部分に塗っておけば大丈夫です。
ボトムブラケットに右クランクを通して左クランクを取り付けます。
取り付け位置は「シャフトにある丸い穴」と「左クランクの切れ目」を合わせます。
あとは切れ目に「はずれ止めプレート」を入れればOK。
注意点として、はずれ止めプレートには“向き”があります。
円になってないフック状の方をクランク取付ボルト側に向けて取り付けます。
2本のネジを締める前に「クランク取付ボルト」を先に取り付けます。
締めるときは時計回り。
締め付けトルクは0.7-1.5N・mなので、手でほんの少し強めに回すだけで十分です。
左クランクをよく振ってガタがないか確認してください。
ガタツキがある場合は少しだけ増し締めします。
逆に締めすぎるとクランクの回転が渋くなります。
ガタが出ず、渋くならないところを探りながら締めてください。
「はずれ止めプレート」が入っていることを確認したら2本のネジを取り付けます。
5mmの六角レンチで左右のネジを交互に少しずつ締めていきます。
締め付けトルクは12-14 N・mと結構強め。
取り付けが完了したらクランクがうまく回るか確認してください。
最後にチェーンをインナーギアに引っ掛けてペダルを回します。
シフターがアウターに入っていれば、チェーンが勝手にアウターに移動します。
以上でクランクの取り付けは完了です。
おつかれさまでした。
ホローテックⅡのクランクなら今回の手順で取り外せますので良かったら参考にしてみてください。
ちなみに、私のクランクに取り付けているチェーンリングガードは『チェーンリングカバーでチェーン汚れを防止しよう!安くて取り付けが簡単』で詳しく紹介しています。