腕に装着する心拍計『Polar Verity Sense』と『Wahoo TICKR FIT』を実際に使用して、徹底的に比較しました。
どちらを購入すればよいか悩んでいるなら、この記事が参考になるかもしれません。
Polraを使うことにした!
いきなり結論からですが、わたしは『Polar Verity Sense』を使うことにしました。
- 心拍数の検出精度が高い
- 一発で繋がる安定した接続性
Polarを選んだ理由は、上の2点が『Wahoo TICKR FIT』よりも優れていたからです。
心拍数を比較する
こんなふうに2つの心拍センサーを腕に巻いて、両方の心拍数を比べてみました。
安静時の心拍数
安静時は、どちらも安定していて±1程度の誤差でした。
運動時の心拍数
運動時の心拍数を動画に撮って切り出しました↓
Polar :102→124→135→150
心拍数を100bpmから150bpmまで上げてみたところ、±1~2ほどの誤差で同時に上がっていったので、普通に運動するぶんには、どちらを使っても問題のない精度と言えます。
心拍数の反映が早いのはWahoo
心拍数を上げていったとき、数値が素早く反映されたのはWahooです。
Polarは、ワンテンポ(0.5~1秒)遅れがち。Polarだけを使っていたらわかりませんが、2つを同時に比べるとどうしても気になってしまいます。
ただ、Wahooは心拍数を検出する頻度が多いようで、数値が変動しやすく、落ち着かない印象があります。
たぶんPolarは、検出する頻度を抑えて、安定した数値が出せるように設定されているんじゃないかな。
心拍数を急激に上げるとフリーズする
立ち漕ぎをしながら、全力で漕いで心拍数を100bpmから150bpmまで一気に上げてみました↓
Polar :95→102→102→133
心拍数を一気に上げると、はじめはWahooとPolarのどちらもフリーズするのですが、先に動き出すのはWahooです。
その間、Polarはずっとフリーズしたまま。漕ぐのをやめて心拍数が下がっていくと、130台くらいでやっと動き出し、だんだんとWahooと同じ値になっていきました。
Polarがフリーズするのが気になって、10回以上試しましたが、結果はすべて同じだったので、インターバルトレーニングとかには向いていないかも。
ただし、心拍数を徐々に上げていくだけならフリーズしません。強めにヒルクライムを走るくらいなら全然大丈夫。本当に急激に心拍数を上げたときだけフリーズします。
心拍数の検出精度はPolarの勝ち
Wahooは、たまに心拍数を検出できなくなることがあります。
そんなときは、左腕から右腕に付け替えたりして、装着する場所を変えるとそのうち動き出します。
それからZwiftをプレイしていると、上の画像のように45bpmとかありえない数値が出て、急に心拍数が動かなくなることがあります。
同じ場所にPolarを装着したところ、しっかりと反応して121bpmという数値が出るようになったので、やはりWahooの検出精度はPolarよりも劣ると思われます。
LEDの数が違う
- WahooのLED:3個
- PolarのLED:6個
光学式の心拍計は、血中のヘモグロビンに光を当てて、ヘモグロビンの流量の違いで脈拍を測るので、検出精度の差は、このLEDの数が関係しているのかなと思っています。
それからLEDの光り方も異なっていて、Polarは常に点灯、Wahooはチカチカ点滅しています。
接続の安定性もPolarの勝ち
わたしは、おもにZwiftで心拍センサーを使っているのですが、Wahooはときどき信号を見失うことがあります。
いざZwiftをプレイしようと思ったら、心拍数が表示されていないことが多々ありました。
一方のPolarは、Zwiftとの相性が良いのか、何度やっても1発ですぐに繋がるから感動しました。
一度接続できなくなると、いくら待っていてもダメ。Zwiftを再起動しなくては繋がらなくなるので本当に面倒なんです。
サイコンやアプリと接続したときも、急に繋がらなくなるとストレスが溜まりますよね。
Wahooはパソコンとの相性が悪い
Wahooは、スマホ版のZwiftでは問題なく繋がるので、たぶん「PC用のクライアント」との相性が悪いのだと思います。
解決方法は、スマートフォンのBluetoothを介して接続すればスムーズに繋がるようになるので、パソコン側の「Bluetoothアダプター」を使わず、クライアントの設定で「Zwiftコンパニオンアプリを使う」を選択してやれば接続が安定します。
Polarだけの機能
Polarは、Wahooにはない機能を搭載しています。
3つのモードがある
Wahooは、リアルタイムの心拍数を測ることしかできませんが、Poalrは、リアルタイムの他に、水泳に特化したモードと、センサー単体で心拍数を記録して、後からアプリに移す機能があります。
内蔵アンテナで伝送距離が広がる
それからPolarのホルダーにはアンテナが内蔵されていて、伝送距離を20mから150mに広げることが可能となっています。もしかしたら、これが接続の安定性に影響しているかもしれませんね。
実測重量を比較
- Wahoo:20g
- Polae:17g
重量の差はたったの3gなので、気にするほどではありません。
ベルトの違い
Polarは、ゴムバンドの輪っかを腕に通すタイプ。
Wahooは、マジックテープ式だから微調整が簡単に行えます。
装着しやすいのはWahooですが、ベルトの生地があまり伸びないので、装着すると少し突っ張った感じがします。
Polarは、一度調整すれば、あとは腕に通して、ずり上げるだけなので簡単です。しかもゴムバンドだからよく伸びて、装着感が優しいです。
装着後の違和感はどちらも少なく、運動をはじめてしまえばベルトは気になりません。
Wahooは手首にも巻ける
それからWahooには「手首用のベルト」が付いてきます。
Polarのベルトは、どんなに短く調整しても手首に巻くことはできませんでした。
電源ボタンとランプ
見てわかる通り、ボタンを押しやすいのはWahooです。
Polarは、ホルダーの出っ張りがちょっと邪魔ですが、押しにくいということはありません。
それからPolarは、ボタンを短く押すだけで電源をONにすることができるので、開始がとてもスムーズです。Wahooは、ボタンを3秒長押ししなければなりません。電源OFFはどちらも長押しです。
電源ランプの位置
ライトの視認性が良いのはWahooです。やはり側面よりも上にあったほうが見やすいですね。
このライトは、電源のON-OFF、接続の確認、バッテリー残量等を確認することができます。
充電方法
Wahooは、マグネット式の充電器をペタッと、センサーに取り付けるだけで充電ができるから超簡単。
Polarは、ホルダーからセンサーを外して、「USB充電器」に取り付けてから充電しないといけないのでちょっと面倒です。
バッテリーの持ちは、どちらも30時間使用可能。単純計算で1日1時間使用したとしても、1ヶ月は持つので充電する手間がかかりません。
まとめ
- 心拍数の検出が早い
- ベルトが巻きやすい
- 手首にも巻ける
- 電源ボタンが押しやすい
- 電源ランプの視認性が高い
- マグネット式の充電器
- Polarより価格が安い
- 心拍数の検出精度が優れてる
- Bluetooth接続が安定してる
- 3つのモードがある
- Zwiftと相性が良い
- ゴムバンドだから装着感良好
- ボタンを短く押すだけでONにできる
Wahooの「心拍数を検出する速さ」と「使い勝手の良さ」は、非常に魅力的で迷いました。
しかし、心拍数が検出できなくなったり、Bluetoothの接続が安定しないとストレスがたまるので、今回は安定感のあるPolarを選択。
いっそのこと2つの良いところを合わせた心拍センサーがあれば良いんですけどね~。