心拍計を新調しました。購入したのは以前から気になっていたWahoo TICKR FITです。
心拍計といえば胸に巻くのが一般的ですが、これは腕の血管に光を当てて計測する光学式心拍計になります。
Wahoo TICKR FITとは
スペック
製品名 | Wahoo TICKR FIT |
---|---|
サイズ | 44.4mm×31.7mm×12.7mm |
重量 | 18.9g |
電池 | 充電式 |
ワイヤレス接続 | BluetoothおよびANT+ |
バッテリー駆動時間 | 最大30時間 |
ストラップの長さ | 小:260mm 大:375mm |
防水性能 | IPX7(水深1.5mまで防水) |
対応携帯 | iPhoneとAndroid |
他社製アプリ | 互換性あり |
心拍計から現在の心拍数を読み取れば、ロングライドやヒルクライム時のペース配分に役立ちます。
例えば、ダイエット中のときに心拍数を120~130の間で30分間漕ぐようにするなど、心拍計があれば簡単に計画を立てられます。
数字ではっきりと見ることができるため、そこからペースを変えることも可能で、自分に合った走り方をすることができます。
私にとって心拍計はサイクリングの必需品といえます。少しでも良い走り方をしたい人は心拍計をぜひ活用してほしい。
胸バンドから乗り換えた理由
胸バンド式の心拍計は、今回購入した光学式よりも精度が高いとされています。
しかし、私は胸バンドの使用中に以下のようなデメリットを感じていました。
- 肌が乾燥していると反応しない
- 計測ミスが多い
- 冬場は電極パッドが冷たい
- ずれたとき直しにくい
- 付け忘れたとき脱ぐのが面倒
冬の時期などで肌が乾燥していると、センサーの反応が極端に悪くなり、満足に心拍を拾ってくれないことがあります。
この場合、電極パッドに水をつける必要がありますが、水をつけてもその後すぐに反応しなくなってしまうことが多々ありました。
また、体をひねったりしたときに電極パッドがずれて数値が飛んだり、それをきっかけに反応しなくなることも少なくありませんでした。
せっかく高い精度があるのに頻繁に計測ミスを起こすので、ストレスの原因となります。一度反応しなくなると、センサーをずらしたり、スマホとの接続を見直したり、とにかく面倒極まりないのです。
また、装着に関しても問題があります。夏場はいいんですが、重ね着をしている冬場につけるのを忘れると、せっかく着た服を脱がなくてはなりません。
TICKR FITの詳細
価格は1万円弱と少し割高ですが、信頼性を重視してWahooを選びました。
付属品はUSB充電器と大小のバンドのみ。
これが裏側のセンサー部です。
起動すると3つの緑色LEDが高速で点滅し続けます。
なんでも、血液中に含まれるヘモグロビンが緑色の波長を吸収しやすいから、その特性を利用して、腕に照射したLEDの反射光から脈拍を読み取るそうです。
防水規格IPX7だから水深1.5mのところに約30分水没させても大丈夫。
雨の日のサイクリングやお風呂場のシャワー程度なら全く問題ありません。
装着方法
もっとも正確に機能する場所は“肘の少し下”だそうです。
向きは内側・外側どちらでもいいと書いてありました。
バンドはマジックテープ式です。
腕に巻いてから片側のバンドだけ引っ張れば簡単に装着できます。
上腕で計測することも可能。
短い方のバンドを使えば、時計のように手首に巻くこともできます。
測定値が変わるかなと思ったら、肘下とほぼ同じ値がでたので問題ないと思います。
しかも足やお腹、おでこに当ててもちゃんと計測できました。正確な値ではないと思いますが、どうやら血液が流れいるところなら一応測れるっぽい。
使い方
青いボタンを3秒長押しするたびに電源がON/OFFされます。
操作方法はたったこれだけ。電源の入切しかないので迷うことはありません。
心拍計の電源をONにして、スマホのアプリを起動すれば勝手に繋がります。
最初のペアリング設定も電源を入れるだけ。スマホが自動でWahooを見つけてくれました。
各アプリと互換性あり
私はAndroidスマホとCATEYEのサイコンで使用していますが、問題なく使用できています。
他にもiPhoneはもちろん、Wahoo Fitness、Strava、ZwiftなどBluetoothやANT+で接続できるものなら制限なく使用できるはずです。
充電方法
USB充電器とセンサーはマグネットでピタッとくっつきます。
充電中は緑色のLEDが点滅、完全に充電されると消灯します。
バッテリー残量の確認方法
Wahoo Fitness
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Wahoo Fitnessというアプリを使用すればバッテリー残量を確認することができます。
起動したアプリがこちら↓
約12時間使用した状態で残り74%でした。
最長30時間駆動するというスペックに偽りはないようです。
購入する前は、できれば充電式ではなくボタン電池式のほうがいいと思っていましたが、これほど長時間バッテリーが持つのなら充電式で文句ありません。
胸バンドと精度を比較
せっかくなので、今まで使用していたCATEYE HR-12とWahoo TICKR FITの精度を比較してみることにしました。
はたして光学式と電極パッドでどのくらいの誤差があるのか?
体に2つの心拍計を装着して、30km弱の距離をサイクリングしてきました。
【結果】グラフで比較
測定した2つのグラフを重ねたものがこちら↓
Wahoo TICKR FITと胸バンドの心拍数はほとんど同じという結果になりました。
大体、心拍数100~120の間で漕いでいたのですが、一定のペースで走れば高精度に測れるということが証明できたと思います。
逆にスピードに緩急をつけて漕いでいたら、グラフはもう少しずれていたかもしれませんね。
胸バンドのほうが反応が早い
改めてエアロバイクで心拍数を上下させながら漕いでみたところ、胸バンドの数値の方が頻繁に動くことがわかりました。これは計測回数がWahooよりも多いからだと思います。
また、負荷をかけたときの反応が早い。Wahooだと胸バンドから2~5秒ほど遅れて表示されます。しかし、数値が乱れるようなことはなく、遅れながらですが、しっかりと心拍を追えていました。
安定した負荷ならほぼ同じ数値
ゆっくりした心拍の変動ならば、数値が遅れることはなく、ちゃんと追従できています。
安静時の心拍数なんかは、±1程度で胸バンドとほとんど変わりありません。
つまり、光学式は心拍の急な乱高下に弱く、数値の表示が遅れやすいということになります。
私みたいに一定の心拍数でサイクリングするならWahooで問題ないでしょう。
逆にインターバルトレーニングなどで心拍を一気に上げた時に、しっかりモニタリングしたいなら胸バンド式のほうがいいかと思います。2本持ちで使い分けるのもありかもしれません。
まとめ
- 手軽に高精度で測れる
- 接続良好
- 途切れにくい
- 装着が簡単
- 最長30時間稼働
- 心拍の急な乱高下に弱い
- 値段が割高
- バンドの日焼け跡が気になる
Wahoo TICKR FITを使うと、サイクリングしたいなぁって気持ちが高まります。
それと同時に胸バンド式の心拍計はもう単純にめんどくさいと感じるようになりました。
胸バンドの方が高精度で反応が早いのは事実ですが、計測ミスや付け外しのストレスを考えるともう使おうとは思いません。
このことから、TICKR FITの一番の利点はストレスからの解放といえると思います。皆さんにもぜひこの気楽さを味わっていただきたいです。