自転車のステムを交換して、ハンドルの位置を変えてみませんか?
ステムの長さや角度を調整すると、乗り心地や操作性が格段に良くなります。
自分の体型や走り方に合わせて最適なポジションを見つけることができます。
ステムの交換は簡単な手順でできるので、ぜひ挑戦してみてください。
使用する工具
ステムの交換に使用する工具は、六角レンチのみです。
一般的には4mmまたは5mmを使用しますが、ステムの仕様によっては6mmやトルクスを採用している場合もあります。
そのため、ボルトのサイズと形状を事前によく確認しておくことが大切です。
ステムを交換する手順
アヘッドステムの場合は、ロードバイク・クロスバイクともに同じ手順で交換することができます。
1. ハンドルの角度を記録する
ドロップハンドルの角度を記録しておきたいときは、スマートフォンの『水準器アプリ』が便利です。
下ハンドルにスマートフォンを当て、数値をメモするかスクリーンショットに記録します。
こうしておけばステムを交換する前と同じ角度でハンドルを固定できます。
水平器&水準器
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2. フェイスプレートを外す
まず、ハンドルを固定しているフェイスプレートを外します。
4つのボルトを徐々に緩めていきましょう。
3. ハンドルを外す
フェイスプレートを外すとハンドルが外れます。
このとき、ハンドルやプレートを落としてフレームに傷を付けないように慎重に取り外します。
外したハンドルは、ホイールに軽く引っ掛けてダラリと寝かせておきます。
4. トップキャップを外す
つぎに、トップキャップのボルトを外します。
ステムの上にスペーサーがあるときは、それも一緒に外してください。
5. クランプボルトを緩める
2本あるクランプボルトは緩めるだけで大丈夫。完全に外す必要はありません。
6. ステムを抜く
ステムをコラムから抜き取ります。
7. 新しいステムに交換する
新しいステムを取り付けます。
もし新しいステムの角度や長さが以前のものと違う場合は、スペーサーの量を調整する必要があります。
8. クランプボルトを仮止めする
ステムを交換したら、先にハンドルを取り付けるため、クランプボルトを仮止めします。
9. ハンドルを取り付ける
ハンドルのセンターをステムの中心に合わせ、フェイスプレートをボルトで固定します。
トルクが一点に集中しないように、ボルトを①②③④の順で少しずつ締めていきます。
このとき、はじめに記録した『水準器アプリ』の数値を参考にハンドル角度を調整します。
ボルトをしっかり締め付けたら、フェイスプレートの上下の隙間が均等になっているか確認します。
もし均等でない場合は、再度締め直して調整してください。
10. トップキャップを取り付ける
トップキャップを取り付ける前に、仮止めしていたクランプボルトを緩めます。
なぜなら、クランプボルトが強く締まっていると、ヘッドの玉当たり調整ができないためです。
トップキャップボルトは、ヘッドの玉当たり調整を目的としているため、強く締め込んではいけません。
ガタが出ずに、滑らかにハンドルが切れるくらいに調整します。
目安としては、手応えがあってから、1/8回転ほど増し締めする程度で大丈夫です。
11. ハンドルを真っ直ぐにする
上から見て、前輪とハンドルが垂直に交わるように調整します。
12. クランプボルトを締めて固定する
必要に応じてフレームにまたがって角度を調整しながら、2本のクランプボルトを交互にしっかり締めて固定します。
上下2本のボルトが同じトルクで締まっていることが重要です。
13. ガタがないか確認する
最後に、ハンドルが滑らかに動くか確認します。
異音やゴリゴリがある場合は、トップキャップの締付け加減を再調整してください。
ヘッドにガタがあるかどうかを確認するには、ハンドルを前後に揺らしたり、前輪を軽く持ち上げて落としてやると良いでしょう。
ヘッド周辺で異音がする場合は、緩んでいる可能性があります。
ステムをひっくり返してハンドルを高くする裏技
ハンドルを上げたい、あるいは下げたい場合は、ステムを上下逆さまに取り付けることでハンドルの高さを変えることができます。
標準的なステムの取り付け状態。
ハンドルはやや高めか水平になっていることが多いです。
ステムを上下逆さまにして、前上りになるようにした状態。
ハンドルの固定位置が一気に上がります。
ステムによっては3cm以上高くすることができるので、前傾姿勢がきつい場合はステムを逆にすることもおすすめです。
しかし、ステムの角度によっては逆にハンドル位置が大きく下がることもあるので注意してください。
まとめ
ステムを交換することで、ハンドルが遠く感じたり、背中が窮屈といったポジションの不満から解放されることがあります。
もしポジションに不満がある場合は、まずはステムの交換を試してみてください。
たとえ数センチの違いでも、はっきりとその違いを感じられます。
自分に合ったポジションを見つけるために、様々な長さのステムを試してみることをおすすめします。