チェーンは距離を走れば必ず消耗していくパーツです。
走行性能と安全性に関わる部分なので、日ごろから伸び具合を確認して自分で交換できるようになりましょう!
この記事では「アンプルピン」と「ミッシングリンク」両方のやり方を画像付きで紹介しています。
チェーンの寿命を調べる!
チェーンの交換時期を調べるには『チェーンチェッカー』というツールを使用します。
即交換の例
最近なんだか変速がうまく決まらないと思っていたら、チェーンがだるんだるんに伸びきっていました(汗)
「1.0」の棒が底まで落ちきっているので、このチェーンは“即交換”です。
「0.75」の場合は、そろそろ交換したほうがいいという目安になります。
新品のチェーンだとこうなる
ちなみに、こちらが交換後のチェーンです。
新品なので「1.0」の棒が下まで落ちることはありません。
関連記事:自転車チェーンの交換時期はいつ?チェーンチェッカーで伸びを測定
今回使ったもの
新品のチェーンのグリスを落とす
新品のチェーンには「サビを防止するためのグリス」がベトベトに塗りたくってあります。
非常に粘土の高いグリスなので交換する前に、このグリスを洗い落とさなければなりません。
ジップロック等のビニール袋にチェーンを入れたら「パーツクリーナー」をたっぷり吹き付けてグリスを洗い落とします。
洗浄後、チェーンを取り出したら、タオルなどで残った液体を丁寧に拭き取ります。
伸びたチェーンを外す
まず、チェーンにテンションがかかりすぎないように、フロントギアをインナー(一番小さいギア)に入れておきます。
コネクティングピンの場合
チェーンを切ったときにチェーンが暴れないようにするため、チェーンを少したるませた状態にしてから「チェーンフック」を取り付けます。
あとは「チェーンカッター」のハンドルを回して、ピンを抜き取ればチェーンが外れます。
関連記事:微調整が可能なチェーンカッター。ガタつきを抑えられるから失敗しない
ミッシングリンクの場合
チェーンのつなぎ方は、大きく分けて2つの方法があります。
ひとつは上の「コネクティングピン」を使ったオーソドックスな方法。
そしてもうひとつ、最近台頭しているKMCの「ミッシングリンク」でつなぐ方法です。
最近では初めから「ミッシングリンク」を装着している自転車が増えてきました。
「ミッシングリンク」を外すには「専用のプライヤー」が必要になります。この工具でリンクを挟むことで簡単に外すことができます。
ピンを使う方式より脱着が簡単なため、チェーンを交換するタイミングで「ミッシングリンク」にしてしまうことをおすすめします。
チェーンの長さを決める
チェーンの長さには「114L、116L、118L」などのバリエーションがあります。
不安なら一番長い「118L」を購入するようにしましょう。
新品のチェーンはコマ数が多めで売られているので、外したチェーンと並べてコマ数を合わせてからカットします。
適正な長さの決め方
外したチェーンがあるなら、それと同じコマ数にするのが一番簡単です。
しかし、もっと正確にチェーンの長さを調整したいときは以下のようにしてください。
フロントを一番大きいギア、スプロケットを一番小さいギアにして、「テンションプーリー」と「ガイドプーリー」が地面と垂直になる位置に合わせて、チェーンの長さを調整します。
余分なコマをカットする
切るコマの位置が決まったら「チェーンカッター」を使ってカットします。
しかし、ここでちょっとした注意点があります↓
アンプルピンの場合
チェーンに付属してきた「アンプルピン」でコマを繋ぐときは、チェーンの端を「外プレート」と「内プレート」になるようにカットしなければなりません。
ミッシングリンクの場合
「ミッシングリンク」の場合は、どちらも「内プレート」にします。
ちょっとしたことですが、よく間違うことがあるので注意してください。
関連記事:KMC ミッシングリンクをゴールドにして繋ぎ目を見つけやすくする!
チェーンの表と裏
シマノのチェーンには製品によって「表裏」が存在します。
チェーン側面に「製品名などが刻印」されているので、それが表裏の判断になります。
「刻印」が片面にしかなければ、それが表(外側)になるように装着します。
「刻印」を右クランクのある方向、自分から見える側に装着します。
チェーンを取り付ける
フロントディレイラーに通す
フロントディレイラーのガイドに入れ、アウタートップ(一番大きいギア)の位置に取り付けます。
リアディレイラーに通す
スプロケットの一番小さいギアにチェーンを乗せます。
続いてチェーンをリアディレイラーのプーリー(2つの歯車)に通していきます。
プーリーの通し方
「右側」はよくある間違い。
注意しながら「左側」になるようにチェーンを通してください。
チェーンフックでとめる
最後にチェーンの両端を引き寄せたら「チェーンフック」で繋ぎ止めておきます。
関連記事:チェーンフッカーを使ってチェーンを外したときの広がりを抑えよう!
ミッシングリンクでつなぐ
「ミッシングリンク」をコマに装着したら、2つのリンクをつなぎ合わせます。
この段階では軽くはめておくだけでOK。
クランクを回転させて、接合部がチェーンリングの上側のラインに来るようします。
そしたら後輪を接地させ、ブレーキをかけた状態でペダルを踏み込みます。
すると、その力でチェーンが引っ張られて「カチッ」と簡単にリングがはまります。
アンプルピンでつなぐ
チェーンのコマに付属していた「アンプルピン」を差し込みます。
「チェーンカッター」のハンドルを回して「アンプルピン」を押し込みます。
接続がうまくいくと「パチッ」という手応えがあります。
裏側にでた余分なピンは「チェーンカッター」についている穴を使ってへし折ります。ペンチなどを使ってもいいです。
連結部分の動きを確認。スムーズに動かなければ、くり返しもんで強制的に馴染みを出して解消させます。
取り付け完了
以上でチェーンの交換は完了です。
乗る前に必ず「チェーンルブ」を塗布しておきましょう。
おつかれさまでした。
まとめ
- 定期的にチェーンチェッカーで調べる
- 交換時期は5,000kmが目安
- ミッシングリンクは脱着が簡単
- チェーンによって表裏がある
- 新品のチェーンはグリスを落としてから使う
長期間の使用でチェーンは伸びてしまうもの。こまめな点検を心がけたいです。
破損によるトラブルを避けるためにも摩耗したり、伸びたチェーンは早めに交換しましょう。