自転車の鍵に「自転車用の潤滑剤」や「シリコンスプレー」を使ってはいけないことを知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、『正しい鍵穴のメンテナンス方法』について紹介していきます。
鍵穴に油を注すのはNGだった!?
実は鍵穴に「クレ5-56」などの潤滑剤を使うのは厳禁です。
なぜかというと、「クレ5-56」などの潤滑剤は「乾きにくい油」だからです。
油はホコリが付着しやすく、混ざるとギトギトの油汚れになります。
身近な汚れでいうと、キッチンの換気扇に付着しているような油汚れをイメージするとわかりやすいでしょう。
潤滑剤を差すことで一時的に鍵の滑りはよくなります。
しかし、鍵の抜き差しを繰り返すことで、鍵穴の中で油とホコリが混ざり、ギトギトの汚れが内部に蓄積していくため、鍵の動きがだんだんと悪化していきます。
同様の理由で一般的な「シリコンスプレー」も使うことができません。
鍵穴には専用スプレーを使う!
鍵穴には『鍵穴専用スプレー』を使いましょう!
これら専用のスプレーは、粉末状のものや速乾性があるため、内部で汚れが固まってしまうことがありません。
わたしはエーゼットの『 鍵穴潤滑 ドライルブ DKL-001』を使っています。
よくある『鍵穴専用スプレー』は、ボロン(窒化ホウ素)を使っていることが多いですが、こちらは「フッ素100%」のスプレーです。
価格はボロン系より少しお高めですが、とてもスムーズに抜き差しできるようになるのでおすすめです。
また、鍵穴以外にも「ダイヤル錠」に使用することができます。
容量は50mlですが、1回に少ししか消費しないので、1本あればしばらくは困らないでしょう。
鍵穴専用スプレーの使い方
使い方はとっても簡単!
よく振ってから「鍵穴」や「ダイヤル」にシュッとスプレーするだけ。
スプレーした直後は濡れますが、すぐに乾燥してベタつきません。ニオイも無臭です。
ほんの少しスプレーしただけで、鍵の出し入れが驚くほどスムーズに。
こちらは買ってから一度もメンテナンスしていなかった「ダイヤルロック」。
ダイヤルの回転が固くなっていましたが、『鍵穴専用スプレー』を塗布したところ↓
指先で軽くつまむだけで、こんなにスムーズに回せるようになりました。
鍵穴の洗浄方法
鍵穴の汚れが酷いときや、誤って潤滑剤をスプレーしてしまった時は、「パーツクリーナー」などで脱脂してから『鍵穴専用スプレー』を使うとより効果的です。
まず、「歯ブラシ」を使って大まかな汚れを払い落とし、「エアダスター」を噴射して中のゴミを取り除きます。
つぎに「速乾性のパーツクリーナー」を使って、内部の汚れを念入りに洗浄していきます。このとき、鍵の抜き差し確認と洗浄を繰り返してください。
内部がキレイになったら、最後に『鍵穴専用スプレー』を塗布します。何度か鍵の出し入れを行って馴染ませたら完了です。
まとめ
- 油分が症状悪化の原因
- 鍵穴には専用スプレーを使う
- 回りにくいダイヤル錠も一発で解消
- 酷い汚れにはパーツクリーナー
クレ5-56などの潤滑剤を鍵穴に使用すると症状が悪化することがあるため、必ず『鍵穴専用スプレー』を使うようにしてください。
鍵穴にほんの少しスプレーするだけで、想像以上にスルスル出し入れできるようになります。