今回は『DAHON K3』の「ヘッドパーツ」に関するメンテナンス方法を紹介します。
- ヘッドパーツを分解して掃除&グリスアップする
- ハンドルポストの緩みをとって異音をなくす
この記事の手順通りに進めていただければ、初心者の方でも簡単にメンテナンスできるようになりますよ!
ヘッドパーツとは
ヘッドパーツ(ヘッドセット)とは、ヘッドチューブの上下に装着されているパーツのことです。
「ヘッドパーツ」は路面からの振動を多く受けているので「緩みやすいポイント」でもあります。
また定期的なグリスアップをして、傷みがないかチェックすることも大切です。
今回は「ハンドルポスト」の緩みをとって「ヘッドパーツ」のグリスアップを行います。
今回使用した道具
- 布ウエス
- シマノ プレミアムグリス
- ステンレストレー(100均)
- 六角レンチ 6mm&10mm
- KURE プラスチックセーフ
使用する工具は「6mm」と「10mm」の六角レンチのみ。
手順さえわかれば、初心者の方でも簡単にメンテナンスすることができますよ。
ヘッドセットねじを外す
まず「ハンドルポスト」を折りたたむと「ヘッドセットねじ」と呼ばれる「大きなボルト」が現れます。
このボルトを「10mmの六角レンチ」を使って反時計回りに回してください。
ボルトを取り外すと中に「ワッシャー」が入っているので無くさないようにしてください。
側面のボルトを緩める
つぎにヒンジ側面にあるボルトを「6mmの六角レンチ」で緩めます。
こちらも反時計回りに回してください。
ここのボルトは抜き取らずに、緩めるだけでOK。
ハンドルポストを抜く
これで「ハンドルポスト」を抜き取ることができます。
ヘッドパーツの部品を外していく
続けて「ヘッドパーツ」一番上のカバーを外します。
コラムが結構汚れてますね~。
つぎに「上玉押し」のパーツを外します。
こちらも細かい砂粒がたくさん入り込んでいますね~。
フロントフォークを抜く
ここまで外すと「フロントフォーク」を外すことができます。
ゆっくり慎重に抜いてください。
これで「フロントフォーク」が抜けました。
あとは下ワンにある樹脂パーツを外すだけ。「ヘッドパーツ」の分解は意外と簡単なんです。
外したパーツ一覧
外したパーツは「ステンレストレー」に順番に並べておくと、装着するときわかりやすくなります。
古いグリス汚れを落とす
普通の「パーツクリーナー」を「樹脂パーツ」に使用すると「白化」といって白っぽくなってしまうので注意してください。
樹脂を傷めないパーツクリーナー
『KURE プラスチックセーフ』という「パーツクリーナー」なら「樹脂パーツ」にも安心して使用することができます。
丁寧に汚れを落としていく
「布ウエス」と「パーツクリーナー」を使って、丁寧に汚れを落としていきます。
「フロントフォーク」のコラムは茶色いサビが目立ちました。
ヒンジの掃除も忘れずに
「ハンドルポスト」のヒンジ内部も忘れずに掃除しておこう。
ベアリングにパーツクリーナーは厳禁!
ベアリングに「パーツクリーナー」を吹くと、ベアリング内部のグリスが流れ出てしまうので、絶対に使用しないでください!
ただし「布ウエス」に「パーツクリーナー」を染み込ませて、表面を拭くだけなら問題ありません。
掃除後の布ウエス
「布ウエス」がこんなに真っ黒になってしまいました。茶色いのはサビです。
「布ウエス」はホームセンターに1kg、600円ほどで売っています。ちなみに、わたしが使っているのはAmazonで買った「アサヒペン」のものです。
新しいグリスを塗布する
上側のワンにたっぷりとグリスを塗ってください。下側のワンに塗るのも忘れずに。
グリスは定番の『シマノ プレミアムグリス』を使用しています。
フロントフォークは、コラムのところから下の平べったいところにかけて万遍なく塗ってください。
「ハンドルポスト」を取り付ける部分にも、しっかりと塗っておきます。
各パーツは、ベアリングやコラムなどパーツ同士が触れるところにグリスを塗っておきます。
ボルトのネジ山に塗ったグリスは「歯ブラシ」を使うと、きれいに伸ばすができるんですよ。
パーツを戻していく
順序を間違えないようにして、取り外したときと逆の手順でパーツを戻していきます。
まずは「フロントフォーク」に「ダストシール」を入れます。
「フロントフォーク」をヘッドチューブに差し込んだら「上玉押し」を入れます。
グリスが足りないと思ったら、画像のように追加しておくといいでしょう。
あとは一番上に「トップカバー」を被せてから「ハンドルポスト」を取り付けます。
最後に「ワッシャー」を入れてから「大きなボルト」を締めますが、いきなり本締めしてはいけません。
まずはハンドルバーの位置を調整する必要があります。
ハンドルバーの位置を調整する
まずは軽く締める
「ハンドルポスト」が手でゆっくり動くくらいの強さで締めると、後の調整がしやすくなります。
ハンドルポストを戻す
とりあえず、この状態で一旦「ハンドルポスト」を戻します。
ハンドルバーを真っ直ぐにする
自転車にまたがって上から見たとき、前輪とハンドルバーが垂直になるように調整します。
ボルトで固定する
調整できたら再び「ハンドルポスト」を折ってボルトを締め込みます。
「ハンドルポスト」と「フロントフォーク」を動かさないように注意してください。
このとき強く締めすぎるとハンドルが切れなくなるので注意。「ガタつき」が出ないところまで締め込めばOK。
こちらのボルトは強く締め込んで大丈夫。しっかりと固定してください。
動作を確認する
ハンドリングの確認
ハンドルを左右に振ってスムーズに切れるか確認します。
ボルトを強く締めすぎるとハンドルが左右に切れなくなります。
ハンドリングがスムーズかつ「ガタつき」が出ないようにボルトを締め込まなくてはいけません。
ちょっと難しいかもしれませんが、何度かやればコツが掴めてきます。
ガタつきの確認
前輪の「ブレーキレバー」を握りながら、ハンドルを前後に揺すって「ガタつき」がないか確認します。
ガタが出るのは絶対にNGです。
走行中、段差などで衝撃を受けると「ヘッドパーツ」が壊れてしまう可能性があるからです。
少しのガタもないようにしっかりと確認を行ってください。
おわりに
DAHON K3を購入してから1年半ぶりにヘッドパーツを外してみましたが、意外と汚れていましたね~。
本来なら「半年~1年くらい」を目処に掃除したほうがいいのですが、ちょっと面倒でサボってしました(汗)