ぶっちゃけ、わたしは『チェーンキャッチャー』の必要性をあまり感じません。
なぜかというと、フロントディレイラーの調整を正しく行っていれば、チェーンの脱落自体が起こらないからです。
チェーンキャッチャーとは
ダブルクランクの変速によるチェーン脱落を防止するためのアイテム。画像のように『チェーンキャッチャー』を取り付けます。
車体を保護してくれる
『チェーンキャッチャー』を取り付けるおもな目的は、チェーン脱落によるフレーム傷を防ぐことです。
取り付け難易度が高い
『チェーンキャッチャー』を取り付けるためには、フロントディレイラーの「固定ボルト」を外す必要があります。
ディレイラーの再調整が必要になるので、初心者の方が取り付けるには難易度が高めです。
チェーンキャッチャーの仕組み
『チェーンキャッチャー』のフレームを「インナーリング」にあるチェーンすれすれの位置にセットすることで、チェーンが落ちそうになったとき、脱落を防いでくれる効果があります。
あまり役に立たない可能性も…
チェーンが落ちそうになったとき、ペダルを踏んでいるとチェーンが引っ張られて『チェーンキャッチャー』の強度が耐えられず、すき間をすり抜けて落ちてしまうことが考えられます。
しかも一度落ちてしまうと、今度は『チェーンキャッチャー』自体が邪魔になって戻すのが大変になります。
そもそもチェーンが落ちること自体がまれ
そもそもチェーンが落ちること自体がまれなので、一度でもチェーンが脱落したら、それはもう何らかの原因があると疑うべきです。
チェーン落ちには原因が潜んでいる
わたし自身も、自転車を始めたばかりの頃はよくチェーンを脱落させていました。
しかし、その原因は「ディレイラーの調整不足」や「チェーンリングの取り付けミス」、「互換性のないコンポの組み合わせ」など、整備不良や知識不足がおもな原因でした。
つまり、チェーン落ちには何らかの原因が潜んでいることがほとんど。原因を見つけて解消すれば、チェーン落ちは無くなります。
チェーン落ちの確認方法
まず、一番の原因として考えられるのが、「フロントディレイラーの調整不足」です。
正しく調整できてるいるか確認する方法は以下のとおり。
まず、クランク側を「一番大きいギア（アウター）」にセットします。
つぎにスプロケット側を「一番小さなギア」と「一番大きなギア」の状態にして、それぞれペダルを回し、チェーンが脱落しないか確認します。
また、クランク側を「一番小さいギア（インナー）」にしたときも同様にチェックします。
チェーンがガイドに少しこすれてチャリチャリ音が出ている程度なら問題ありません。
しかし、カチャカチャと大きめの音を立てていたり、チェーンの軌道がズレそうなくらいガイドに接触していると脱落の危険性があります。
関連記事：【初心者向け】フロントディレイラーの調整方法を画像つきで解説！
お店で調整してもらう
比較的簡単なリアディレイラーの調整と違って、フロントはちょっとしたコツが必要です。自分で調整することが難しいなら、お店に依頼しましょう。
『サイクルベースあさひ』なら、他店やネットで購入した自転車でも、嫌な顔ひとつせずに対応してもらえるのでおすすめです。
工賃を聞いたところ、フロントディレイラーの調整だけなら1,200円だそうです。(2022年3月現在)
チェーン脱落の原因を探る
「フロントディレイラーの調整不足」以外に考えられる原因は以下のとおり。
チェーンリングの取り付けミス
チェーンリングを外したり、交換したときによくあるミス。
チェーンリングには、「凸マーク」や「▲マーク」などの目印が1箇所入っています。
これを「クランクアーム」の位置にくるように取り付ける必要があります。「インナーリング」にもマークがあるので見逃さないように！
インナーリングの表裏を間違える
シマノのインナーリングは「文字のある方をフレーム側（ボトムブラケット側）」に、「文字のない方をペダル側」に向けて取り付けます。
これを間違えると、チェーンの脱落が起こりやすくなるので要注意です。
互換性のない組み合わせ
コンポの組み合わせによってもチェーン落ちが発生する可能性があります。
新品の自転車でコンポの種類が統一されていないこともありますが、それはメーカー側で互換性を確認しているので問題はありません。
ここで疑うべきは、やはり自分で交換した場合です。互換表はネットで検索すれば出てくるので、組み合わせが間違っていないかよく確認してから購入するようにしてください。
まとめ
- 正しく調整されていればチェーンキャッチャーは必要ない
- チェーン脱落には必ず原因がある
- 保険として付けるなら「あり」
『チェーンキャッチャー』の取り付けに批判的なことを書きましたが、自転車を買ったばかりの初心者のときこそ、チェーンの脱落が起こりやすいので、「新車に絶対傷をつけたくない！」というなら設置する意味はあると思います。
新車を購入したときに取り付けてもらって、『チェーンキャッチャー』に傷がついているのを確認したら、早めにフロントディレイラーの調整をしてもらうようにすれば、なおいいかと思います。
