ウエスとは、機械類の油や汚れを拭き取るために使う「布」や「紙」のことです。
ウエスには「ペーパウエス」、「不織布ウエス」、「布ウエス」、「マイクロファイバーウエス」などがあります。
今回はこれら4種類のウエスの特徴ついて紹介していきます。
ペーパーウエスとは
ペーパーウエスとは、使い捨てできる紙製のウエスのことです。
- 柔らかくて肌触りが良い
- 吸水性に優れている
- 水や油の拭き取りに最適
- 使い捨てできるので衛生的
- 他のウエスに比べて値段が安い
- 濡れたり引っ張ったりすると破れやすい
ペーパーウエスは吸収性が高いため、水分や油分をよく吸収することができます。
「チェーンオイル」や「グリス」などの汚れを拭き取りたいときに力を発揮してくれるでしょう。
また、しなやかで柔らかい紙質のため、小さなパーツを拭くのにも適しています。
デメリットは、その柔らかさゆえ、スプロケットのギアなどを拭くと、すぐにボロボロになってしまうことです。
しかし、手で簡単にちぎれて必要なサイズにしやすいのはメリットと言えます。
紙ウエスなら「キムワイプ」もおすすめ!
キムワイプとは、パルプ製のウエスで使い捨てタイプです。
毛羽立ちがないため「拭いた後に繊維くずが全く残らない」という特徴があります。
- 毛羽立たない
- 拭いたあと繊維くずが残らない
- 水分や油分をよく吸収する
- ティッシュ感覚で使える
- 大量の汚れは拭き取れない
例えば、メガネやサングラスのレンズを水で濯いだあと、キムワイプで乾拭きをすると繊維くずが残らずキレイに仕上がります。
あとはスマホの画面やカメラのレンズなど、精密機械の拭き取りにも便利。
日常生活においても重宝する優れモノです。
不織布ウエスとは
不織布ウエスは、繊維をそのままシート状にしたもので、ペーパーウエスより強度が高く、乾拭き・水拭きの両方に使うことができます。
- 強度が高く濡れても破れにくい
- 毛羽立ちが少なくて清潔
- 生地がゴワゴワしていて固め
- 紙ウエスに比べて値段が高い
不織布ウエスは丈夫なので、チェーンやギアをガシガシ拭いても破けにくいという特徴があります。
また、ペーパーウエスよりも毛羽立ちが少ないので繊維くずが残りにくいです。
しかし、生地が少しゴアゴアしているため、小さなパーツは拭きにくく、吸水性もペーパーウエスより劣ります。
ペーパーウエスと違って、水に濡らしても破れやすくなることはありません。
何回か再利用することも可能ですが、洗って再利用する場合は、衛生面に注意する必要があります。
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布ウエスとは
布ウエスとは、コットンやポリエステルなどの布製のウエスのことで、洗って何度も使えるタイプです。
タオルや古着などを再利用すれば、布ウエスとして使うこともできます。
- 柔らかくて手によく馴染む
- 繰り返し洗って使える
- コストが低い
- 毛羽立ちがある
- 洗濯や乾燥に手間がかかる
- 衛生面に不安がある
布ウエスは、柔らかくて手によく馴染むため、パーツの入り組んだところを拭くときに役立ちます。
しかし、よく毛羽立つので黒いパーツなどを拭くと、繊維くずが目立ちやすいという欠点があります。
紙ウエスや不織布ウエスと比べて、くり返し使えるので経済的ですが、衛生面では劣ります。
また、切り分けて使いたいときは、ハサミで切る必要があるので少し面倒です。
ただ、今回紹介する4種類のウエスの中では一番使いやすい万能ウエスなので、自転車のメンテナンスでは布ウエスを使う機会が一番多いです。
マイクロファイバーウエスとは
マイクロファイバーウエスとは、極細の繊維で作られた高性能なウエスのことです。
車やガラスなどの洗浄や拭き取りによく使われます。
- 吸水性や速乾性が高い
- 汚れを落としやすい
- 素材に傷がつきにくい
- 洗濯して繰り返し使える
- 汚れが繊維の中に詰まりやすい
- 他のウエスに比べて値段が高い
繊維が柔らかく、素材を傷つきにくいため、デリケートな塗装面の拭き取りに適しています。
フレームの水拭き、乾拭きはもちろん、コーティング剤を塗るときに活躍します。
また、超極細繊維によって水分だけでなくホコリや汚れもしっかりキャッチし、素材を傷つけずに拭き取ることが可能です。
洗濯して再利用できるため、長期間使用できますが、オイル汚れを拭き取ってしまうと、洗濯しても取り除きにくいことがあります。その場合は「汚れ拭き専用」として使うことをおすすめします。
まとめ
水分や油分を素早く拭き取って、使い捨てたいときは『ペーパーウエス』。
毛羽立ちを抑えたいときは『キムワイプ』か『不織布ウエス』。
耐久性重視、水に濡らして使うなら『不織布ウエス』か『布ウエス』。
デリケートなフレームの拭き上げは『マイクロファイバーウエス』。
4種類のウエスそれぞれに役割があります。
汚れ具合や使用頻度に合わせて選ぶことが大切です。