サドルの高さ、適切ですか?
自分に合うサドル高が見つけられれば、ペダリングが効率化され、疲労が減り、長距離走行が格段に楽になります。
逆に合わないポジションでは、速く走ることはおろか、短い距離でも身体に痛みを引き起こすことがあります。
そこで今回は、『サドルの高さを調整する3つの方法』を紹介します。
どれも簡単にできるので、ぜひ参考にしてみてください。
サドル高のセッティング方法
サドルの高さを設定する方法を3つ紹介します。
1. 股下を元に計算する方法
計算式によってサドル高を導き出します。
まず、壁を背にして立ち、両足を15cmほど開きます。
次に、股間に厚めの本などを強めに押し付け、地面から股間までの高さを測定します。
股下の長さがわかったら、それを基にサドルの高さを計算します。
- 股下×0.885 上級
- 股下×0.870 中級
- 股下×0.860 初級
計算式は、『股下×係数=サドルの高さ』です。
例えば、股下が80cmの場合、上級者向けの計算ではサドル高は70.8cmとなります。
サドル高が出たらメジャーを使って、BB軸の中心からサドル座面までの長さに反映させます。
2. ざっくりとサドル高を出す方法
次は、ざっくりとしたサドル高の出し方を紹介します。
素足でかかとをペダルにのせ、ペダルが一番下に来たときに、ひざが伸びきる位置にサドルをセッティングします。
具体的には、ひざがピーンと伸びて、ペダルにギリギリ届く高さが理想的です。
見た目は少し辛そうに見えますが、シューズを履いて乗ると、そんなに違和感は感じません。
セッティングした後に、シューズを履いてペダルを回すと、ひざにちょうど良い余裕が生まれます。
わたしは、この方法で基準を決めて微調整を行っています。
3. やや低めに設定する方法
はじめてスポーツバイクに乗るような場合は、少し低めにセットするのもあり。
サドルにまたがった状態で、両足のつま先が着くように調整します。
このセッティングでは、足を地面につけることが簡単になり、乗り降りがスムーズで安心感が高まります。
街乗り用のスポーツバイクとしては、最適な位置です。
ただし、この方法では、足の曲がりが大きくなるため、重いギアを踏むのは苦手で、ロングライドでは疲れやすくなります。
最終的には試行錯誤と自分の感覚に頼る
以上、3つのセッティング方法を紹介しましたが、もっとも信頼できるのはやはり自分の感覚です。
実際、プロ選手でも、その日の体調やレース状況に合わせて微調整を行います。つまり、サドルの高さに「正解」はありません。
また、人によって脚の長さやギア比、ライディングスタイルが異なるため、同じ足の長さでもサドル高は異なります。
ベストポジションを探すには、サドルの高さを微調整することが極めて重要です。最初は5mm単位で調整し、様子を見てみましょう。
自分のベストポジションは、感覚と経験でつかむものと覚えておいてください。
サドルの角度・前後位置の調整方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。