サドルとシートポストの調整方法を紹介します。
はじめにそれぞれの基本的なセッティング位置を書くと以下のようになります。
- サドルの角度→水平
- サドルの前後位置→レール中央
- サドル高→股下×0.87
しかし、これらはあくまで目安。結局のところ、実際に走行して微調整するのが一番正確なんです。
必要な道具
- 水準器
- 平らな板
- 六角レンチ
水準器は100均のもので十分、何ならスマホアプリでもOK。アプリストアで水準器・水平器で検索してみてください。あと“水平な板”を用意しておくと役立ちます。
使用する工具は“六角レンチ”のみ。画像の工具はweraのステンレスモデル。詳細は『Weraのステンレス製 六角レンチは男心をくすぐる魅力的な工具』で紹介しています。
メンテンナンススタンドは使わない
作業を開始する前に、車体をメンテナンススタンドから外しておきましょう。
メンテナンススタンドを使用すると後輪が浮くので“車体が斜め”になります。この状態でサドルのセッティングをすると当然サドルまで斜めになってしまいます。
サドルの調整をするときは、スタンドを外して、壁にハンドルを立てかけるなりしてから作業しましょう。
サドルの調整方法
平らな板の上に水準器を乗せて、サドルの上に置きます。
水準器を確認しながら、サドルが水平になるようにセッティングします。
ほとんどのサドルは水平にセットするように作られています。水平にしておけばまず間違いありません。
水準器の使い方は簡単、中央に気泡がくれば水平になっています。
サドルの前後位置
次にサドルのレールを固定する位置について紹介します。
レールの真ん中がシートポストの中心にくるように合わせましょう。レールに目盛りが振ってあるものであれば、中央値に合わせます。
サドルの角度と前後位置が決まったらネジで固定します。
ネジを締めているとサドルの水平位置が微妙にずれるので、水準器でこまめに確認しながら締めてください。
サドル高の調整
最後にサドルの高さを調整します。
サドル高とは、BBの中心からサドル表面までの長さのこと。
よく使われる計算式は「股下(cm)×0.87=サドル高」。股下はシューズを履いた状態のときのもの。
この計算式で出したサドル高はあくまで目安。あとは実際に走って微調整します。
ちなみに、私は身長173cmでシューズを履いた股下が80cmくらい。計算すると股下80×0.87=69.6cmですね。
現在のサドル高が69cm付近なので、この計算式そこそこ正確なのかもね(笑)
あとは実走で微調整
まとめると以下のように調整できたかと思います。
- サドルの角度→水平
- サドルの前後位置→レール中央
- サドル高→股下×0.87
これらはあくまで基本的な位置です。あとは実走で微調整していきます。結局の所これが一番大事。自分の感覚がすべて、フィーリングが合うまで実際に走って微調整するのがもっとも正確なんです。
サドルの角度については、ほとんどの人は水平のままで問題ないかと思います。
サドルの前後位置は、位置が合わないと坐骨に違和感がでたり、もう少し前がいいとか後ろがいいとか感じるようになります。その違和感を頼りに、サドル位置を前後に動かしてみてください。
サドル高は、漕いでいるとき足首が伸びれば高すぎるし、膝の曲げが大きければ低すぎます。携帯工具を持ってこまめに止まって、少しでも違和感があれば調整していきましょう。
適正なサドル位置では、ペダリングがスムーズで疲れにくくなります。普通に歩くのと同じような感覚でペダルがクルクル回る感じを目指してみてください。
走ってるときに止まって、ちょっとサドルを動かして、「あーこんな感じなんだ」というのを試してみるのが一番。試して微妙だったら、また元に戻せばいいだけ。違和感がなくなったところが、あなたの最適解です。
調整でやってはいけないこと
微調整するとき、以下の2点はやらないようにしてください。
- ハンドルが遠い→サドルを前に出す ✗
- ハンドルが近い→サドルを後ろに引く ✗
初心者がやりがちなことなんですが、これをやると漕ぎ方が変わってしまうんです。膝に負担がかかったり、疲労の原因になります。
ハンドルの位置はステムを使って調整しましょう。サドルの前後で調整しないように注意してください。
目印をつけよう
ジャストな位置がでたら目印を付けましょう。私はマスキングテープを小さく切って、シートクランプのちょい上に貼り付けています。
目印は必ずつけたほうがいい。だって、今までやってきた微調整がパーになってしまうからね。シートポストを外したとき、このテープの目印に何度救われたことか。
また、メジャーでサドル高を測ってメモしておくことも大切です。他の自転車に乗り換えてもサドル高は変わらないので目安になります。