シフトワイヤーは、ディレイラーの変速を担う重要なパーツです。
見た目は頑丈そうですが、実は消耗品で、状態が悪くなるとレバーの操作が重くなったり変速不良が発生したりします。
走行距離にもよりますが、年に一度の交換が理想とされています。
今回使用したアイテム
今回使用したアイテムはこちら。
シフトワイヤーの交換手順
フロントとリアの作業順はどちらが先と決まっていませんが、比較的作業がしやすいリア側から実施して、手順を覚えるのがおすすめです。
ワイヤーのテンションを緩める
作業を始める前に、スプロケットをトップ(一番小さいギア)に入れます。
フロント側も一番小さいギアに入れておきましょう。
こうすることで、ワイヤーのテンションが緩まり、作業がしやすくなります。
インナーワイヤーを外す
ワイヤーの固定ボルトをアーレンキーで緩めます。
サイズは、4mmまたは5mmのものが一般的です。
古いワイヤーはもう使わないので、エンドキャップごと切断してしまってOK。
ディレイラーからワイヤーを外したら、一旦そのままにしておきます。
フロントディレイラーも、同様の手順で取り外してください。
シフターのカバーを外す
プラスドライバーを使用してシフターのカバーを外します。
カバーが外れたら、この穴からワイヤーを引き抜きます。
古いワイヤーを抜き取る
ワイヤーを押し出すと、穴からタイコが出てきます。
あとは引っ張って、古いワイヤーを抜き取ります。
新しいワイヤーに交換する
新しいワイヤーを用意して交換します。
潤滑剤やグリスを塗る
新しいワイヤーをセットする前に、薄くグリスを塗っておきます。
グリスの代わりに、アウターケーブル内部に潤滑剤をスプレーしても問題ありません。
新しいワイヤーを通す
シフターに新しいインナーワイヤーを通します。
最後までしっかり引っ張ります。
アウターキャップにグリスを塗ってから、アジャスターにはめ込みます。
ディレイラーに固定する
ラジオペンチなどを使って、ワイヤーを引っ張りながら固定します。
この際、ワイヤーが溝に正しく通るようにセットします。
フロントディレイラーの場合も、同様に固定します。
最後に、シフターのキャップを取り付けます。
初期伸びを取る
初期伸びを取るためにギアを「アウター×ロー(一番大きいギア)」にセットします。
シフターのダウンレバーを押しながら、ワイヤーを下に強く数回引くことでたるみを取ります。
伸びたワイヤーを引っ張り、再度固定し直します。
エンドキャップを取り付ける
余ったワイヤーはディレイラーから5cm程度残し、ワイヤーカッターで切断します。
最後にカットしたワイヤーの先端にキャップをかぶせ、ペンチなどでつぶして固定します。
変速調整を行う
リアディレイラーの場合、ペダルを回しながらアジャスターを使って微調整すると、すぐに最適な位置が見つかります。
詳しい調整方法については、こちらの記事を参考にしてください。
フロントディレイラーの調整方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
おわりに
シフトワイヤーの交換は、前後とも基本的なやり方は同じです。
初めてでも、焦らず丁寧に進めれば、誰でもできるので、ぜひチャレンジしてみてください。
1年に1度はリフレッシュして、トラブルを未然に防ぎ、最適な状態を維持しましょう。