サイクルコンピューターを買ったら『タイヤ周長』の設定をしなければなりません。
初心者なら「タイヤサイズ」から適切なものを選ぶのもいいでしょう。しかし、それはあくまでも参考値。実際の『タイヤ周長』とは異なることがほとんどです。
サイクルコンピューターに正確な速度や距離を計算してもらうためには、面倒でも実測することをおすすめします。
タイヤ周長とは
タイヤ周長とは、タイヤ外周の長さのことです。
サイクルコンピューターに正確な速度や距離を計算してもらうためには、正確なタイヤ周長を入力しなくてはなりません。
タイヤ周長をタイヤサイズから求める
一番簡単なタイヤ周長の求め方は、「サイコンの参考値」や「タイヤ周長ガイド」から自分のタイヤサイズを探して設定することです。
タイヤサイズの場所
タイヤサイズは「タイヤの側面」に記載されています。
タイヤ周長ガイド
あとは「タイヤ周長ガイド」から自分のサイズを見つけて設定するだけです。
わたしのタイヤサイズは28-451なので、タイヤ周長は1545mmだということがわかります。
しかし、これはあくまでも参考値。実測値とは大きくかけ離れていることがほとんどです…
タイヤ周長を実測して求める
このキャットアイの説明書に記載されている手順通りに実測していきます。
1. スピードセンサーの場所を確認
タイヤ周長は、「スピードセンサー」や「マグネット」のあるホイールで計測します。
2. 空気圧を適正にする
いつも自分が乗っている空気圧に設定します。
3. 床に巻尺を置く
床に巻尺を置いてマスキングテープなどでずれないように貼り付けます。
4. バルブを目印にする
バルブの位置にマスキングテープを貼り、目印にしたら巻尺のゼロの位置に合わせます。
5. 自転車に荷重をかける
自転車に乗って荷重をかけます。
6. タイヤを1回転させる
あとはタイヤを1回転させればタイヤ周長がわかります。
ただ、最初はまっすぐに漕ぐのが難しいです。数回練習した後に、5回くらい測って平均値を出すとより正確です。
2人いると楽に測れる
ひとりが自転車に乗って荷重をかけ、もうひとりがタイヤの直径を測れば簡単にタイヤ周長を導き出すことができます。
あとは目印を巻尺で測ればタイヤの直径がわかります。
上の画像だと、タイヤの直径509mm×3.14なので、タイヤ周長は1598mmとなります。
荷重をかけて測ることが重要
「荷重あり」と「荷重なし」のタイヤ周長を比較をしてみました。
それぞれのタイヤ周長
- 荷重あり:1598mm
- 荷重なし:1621mm
- タイヤ周長ガイド:1545mm
「荷重なし」は、外したホイールを手で転がして測りました。体重でタイヤがつぶれていないので「荷重あり」よりも23mm長くなっています。
自転車に乗っているときは、体重でタイヤがつぶれた状態なので、荷重をかけないと正確なタイヤ周長がわかりません。なので「荷重あり」がより正確なタイヤ周長ということになります。
また、上で紹介した「タイヤ周長ガイド」と比べても差が結構あるのがわかります。
体重や空気圧で変わる
つぎに、タイヤ周長を3.14で割って直径を求めます。
- 荷重なしの直径:516mm
- 荷重ありの直径:509mm
これで荷重によってタイヤが7mm潰れていることがわかりました。
「7mmは潰れ過ぎじゃない?」と思われるかもしれませんが、車体の重さに70kg近い体重が加わると、普通にそのくらい潰れます。
タイヤ周長は人それぞれ
ついでにDAHON K3のタイヤ周長も測ってみました。
- 荷重あり:1013mm
- 荷重なし:1014mm
K3の場合は、前輪にセンサーがあったのと、前輪に荷重がかかりにくいフレーム構造のせいか、荷重なしとほぼ変わらない結果となりました。
つまり「自転車のタイプ、体重、空気圧、前輪か後輪か」など、環境によってタイヤ周長は様々であることがわかります。
人によって微妙に変わってくるので、他人のタイヤ周長はあまりあてになりません。
まとめ
- タイヤ周長ガイドはあくまで目安
- 正確に設定するなら実測する
- 自分が乗った状態で計測する
- タイヤ周長は人それぞれ
タイヤ周長をより正確に測るポイントは「自分が乗った状態で計測する」ことです。
ただし、タイヤ周長は空気圧や体重で変わるので、あまり神経質になっても仕方ありません。あくまでも自己満足のための“目安”にとどめ、自分で納得できた値を設定しておきましょう。