英式バルブで空気圧は測れるか?
ネットで調べてみたところ、「スーパーバルブなら測れる」という情報を発見!
しかし、「数値が正確じゃない」という意見もあって、いまいちハッキリしません…
気になったのでブリヂストンの『スーパーバルブ』を買って、空気圧が正しく測れるか実際に試してみました。
先に結論を言ってしまうと、英式バルブは『スーパーバルブ』であっても空気圧の測定は不可能です。
スーパーバルブとは
『スーパーバルブ』は、虫ゴムを使用していないバルブをすべてそう呼ぶようで、さまざまなメーカーから発売されています。
わたしは、ブリヂストンの『スーパーバルブ』を購入。価格はAmazonで645円ほど。
1セット2個入りだから、これひとつで前後のホイールを交換できます。
スーパーバルブのメリット
- 空気が減りにくい
- 虫ゴムの約10倍長持ち
- 楽に空気を入れられる
- 構造上、高圧にも耐えられる
- 余計な気を使わなくて済む
『虫ゴムバルブ』より価格は高くなりますが、ゴムが劣化しにくく、空気が減りにくい構造のため、余計な心配をせず、安心して自転車に乗り続けることができます。
スーパーバルブに交換する方法
『スーパーバルブ』は、工具なしで交換することが可能です。
まず、袋ナットを完全に外れる手前まで緩めたら、コアを上にあげて徐々に空気を抜きます。
つぎに『虫ゴムバルブ』のコアを抜き取り、
『スーパーバルブ』のコアに差し替えます。
空気が漏れないように、きつめに袋ナットを締めたら完了です。
虫ゴムバルブの仕組み
『虫ゴムバルブ』に空気を入れると、バルブコアに空いた穴からゴムを押しのけて空気が入ります。
このゴムは「逆流防止弁」の役割を果たしているため、一度入った空気が逆流することはありません。
スーパーバルブの仕組み
『スーパーバルブ』は、虫ゴムがない代わりに先端にゴムがついています。
このゴムは内圧によって塞がり、空気の逆流を防ぎます。
空気を入れると、先端のゴム弁が飛び出し、その隙間から空気が入るようになっています。
虫ゴムより耐久性が高く、軽い力で空気を入れられるのが魅力です。
スーパーバルブで空気圧は測れない
英式バルブは『スーパーバルブ』であっても空気圧の測定は不可能です。
逆流防止弁を開放できない
「米式バルブ」と「仏式バルブ」には、逆流防止弁を開放するための「ピン(栓)」があります。
フロアポンプを接続することで、このピンが押し込まれ、空気が逆流し、空気圧の測定が可能になります。
しかし「英式バルブ」は、『スーパーバルブ』であっても逆流防止弁を開放するためのピンがないため、空気圧を測ることは構造上できません。
減圧もできない
「英式バルブ」は、逆流防止弁を開放できないため、フロアポンプに付いているエアリリースボタンを押しても減圧できません。
減圧するには、袋ナットを緩める必要があります。
空気圧ゲージが動くけど?
「英式バルブ」でも「ゲージ付きフロアポンプ」で空気を入れると、空気圧ゲージが動きます。
ネットで調べたときに「英式でも空気圧が測れた」という意見があるは、このゲージが動くせいだと思われます。
しかし、この空気圧は、フロアポンプのホース内の気圧が表示されているだけなので正確ではありません。
測れている数値は適当
試しに『スーパーバルブ』でシティサイクルのタイヤに3気圧を入れてみましたが、指で押してみると明らかに柔らかく、空気圧が不足していることがわかります。
米式に変換すれば空気圧が測れる
どうしても「英式バルブ」で空気圧を測りたい場合は、『英式→米式変換バルブ』を使うしかありません。
変換後は、米式に対応したフロアポンプが必要なことと、出先でパンクしたときに、米式対応の空気入れを借りられないなど、空気の補充が難しくなることがデメリットとして挙げられます。
関連記事:英式バルブを米式バルブに変換して空気圧を測定できるようにしてみた
まとめ
- スーパーバルブで空気圧は測れない
- 虫ゴムより空気が減りにくい
- 虫ゴムの劣化を気にしないで済む
- 交換は簡単、コアを差し替えるだけ
- 米式に変換すれば空気圧が測れる
英式バルブは、『スーパーバルブ』であっても空気圧の測定は不可能です。
空気圧の測定ができないのは残念ですが、『虫ゴムバルブ』から『スーパーバルブ』への交換は、メリットだらけなのでおすすめです。