万能スプレーと呼ばれている『シリコンスプレー』は、吹き付けた素材の表面にシリコンの被膜を作り、滑りを良くしたり、艶出しをしたりできます。
今回はこの『シリコンスプレー』の特徴と使い道について紹介していきます。
シリコンスプレーとは
- モノの滑りを良くする
- 無臭でベタつかない
- 素材表面の艶出し
- 金属・樹脂・ゴム・木・紙に使える
- 静電気を防止する
- 防水・防汚効果あり
『シリコンスプレー』には、上に挙げたような特徴があり、1本でさまざまな用途に使用できます。
また、塗布したところがベタつかないという優れた特徴を持っています。
潤滑・防錆スプレーとの違い
『シリコンスプレー』と、KURE 5-56などの『潤滑・防錆スプレー』には、以下のような違いがあります。
シリコンスプレー | 潤滑・防錆スプレー | |
粘度 | 低 | 中 |
潤滑力 | △ | ○ |
持続力 | △ | ○ |
ベタつき | 残りにくい | 残る |
用途 | 金属・プラスチック・ゴム・木・紙など | 電動工具・農機具・自転車など |
特徴 | 艶出し・静電気防止、簡易防水 | 金属部の潤滑や錆止め |
『シリコンスプレー』は、サラッとしたままで潤滑効果を出すことができるので、スプレー後はベタベタせず、跡が残りにくいという特徴があります。
金属やプラスチックの他に、ゴム、木、紙などに使用でき、素材を傷めることなく安全に使うことができます。
しかし、金属同士の圧力がかかる部分では、あっという間にオイル切れになってしまうので、チェーンやギヤ等の駆動部には『潤滑・防錆スプレー』の方が合っています。
ダイソーのシリコンスプレー
『シリコンスプレー』には高価な自転車用など、さまざまな種類が販売されていますが、実のところ成分に大きな違いはありません。
お試しで使ってみたいなら、ダイソーの『シリコンスプレー』が110円で購入できるため、お財布にも優しいです。
おもに「工具コーナー」で置いてあるので、ダイソーに行く機会があったら探してみてください。
シリコンスプレーの使い道
『シリコンスプレー』は、自転車周りのアイテムにも高い効果を発揮します。
ファスナーの滑りをスムーズに
動きにくくなったサイクルウェアやバッグ類のファスナーの動きを滑らかにしたいときに効果抜群です。
シュッとひと吹きするだけで、ファスナーの開閉が嘘みたいに軽くなります。
クリートの脱着や泥汚れに
買ったばかりのSPD-SLクリートは、馴染みが出るまで嵌めにくいことがあります。
そんなときはクリートの引っかかり部分にだけ『シリコンスプレー』を塗布すれば劇的に着脱しやすくなります。
また、MTB向けのクリートに吹いておけば、泥の付着が少なくなります。
誤って靴底にスプレーすると滑って危ないので注意してください。
フレームの艶出し
フレームに吹きかけて拭き取るだけで、「艶出し・撥水・防汚」の全ての効果を発揮します。
ダウンチューブの下側にスプレーしておけば、泥が付着しても簡単に落とせるようになります。
雨の日だけでなく1年中使えるので重宝するでしょう。
工具のメンテナンスに
ラバー付き六角レンチのケースに『シリコンスプレー』を塗布すれば、抜き差しがスムーズになります。
切れ味の悪くなったハサミにスプレーし、ティッシュなどで拭き取れば、新品のときのような切れ味に戻ります。
同様にニッパーやプライヤー類のメンテナンスにも使えます。
樹脂パーツにも使える
プラスチックにも使用できるから、「スマホホルダー」の関節部分にスプレーすれば、動きの滑らかさが復活します。
防水スプレーとして
滑りをよくする以外にも、スニーカーなど汚れやすいものに『シリコンスプレー』を吹くだけで「防水と防汚効果」が得られるので便利です。
ブレーキ面に使用しない
『シリコンスプレー』を「ブレーキパッド」や「リムのブレーキ面」にスプレーしてしまうと、滑りが良くなってしまい摩擦力が失われ、ブレーキが効かなくなってしまうので大変危険です。絶対にスプレーしないようにしてください!
まとめ
『シリコンスプレー』は、モノを滑りやすくし、ベタつかないという特徴を持った潤滑剤です。
艶出し効果、防水・防汚効果が期待できる上、静電気を防止することもできるので幅広い活用が可能です。
塗布できる素材は、金属のほか、ゴム、プラスチック、木、紙など様々。
自転車以外にも、滑りの悪いサッシの潤滑に使ったり、タンスや引き出しの動きを滑らかにしたり、椅子のキャスターの動きを改善したりするなどの使い道があります。
生活の困ったことを解決してくれる救世主として常備しておいて損はありません。