自転車に長く乗っていれば、必ず直面するであろう「錆」。
できれば、錆びる前に防止できたらいいですよね。
そこで今回は、9種類の防錆剤(ぼうせいざい)を用意して、どれが一番効果があるのか徹底的にテストしてみました。
比較に使った防錆剤
今回の防錆テストで比較する9種類の防錆剤・潤滑剤は、以下の通りです。
防錆テストの方法
カッターの刃を「パーツクリーナー」で脱脂してから、各防錆剤を塗布します。
塗りムラが出ないように全体を均一にスプレーしてから、ひと晩放置しました。
錆の発生を早めるために、海水と同じ濃度の「3%の食塩水」を吹き付けます。
カッターの刃は、水滴がとどまるように水平に設置。
食塩水が乾かないように毎日数回吹きつけます。
防錆テスト開始
栄えある1位に輝いたのは、全く予想していなかったあの商品!?
1日目
「パーツクリーナー」で脱脂しただけの刃は、たった1日で盛大に錆びてしまいました。
防錆剤を塗っていない鉄は、食塩水をスプレーしてからたった30分で、ここまで腐食が進みます。塩害って恐ろしいですね…
9日目
5日目あたりから「5-56」と「WD-40」に少しずつ錆が現れ始め、9日目にはどちらも脱落。
より錆びが目立つ「WD-40」を9位、「5-56」を8位とします。
「WD-40」は、塗膜がサラサラしているため、刃への定着力が弱いのかもしれません。
13日目
意外にも、ここでマリーン用の「6-66」が脱落しました。
さらに、翌日には「3-36」も脱落。若干ですが「3-36」の方が錆に強いようです。
17日目
「5-56」をグレードアップさせた「5-56DX」がここで脱落。
やはり他のKURE製品よりも、性能が一段上のようです。
26日目
「5-56DX」が錆びてから9日後、ついに「ラスペネ」が脱落。かなり持ちこたえました。
それから、「ラストガード」と「エーゼット216h」にも少し錆びが現れ始めています。
43日目
この3つは、少し錆びてからが長く、一気に錆びることはありませんでした。
- KURE ラストガード
- エーゼット 216h
- エバーズ 長期防錆剤
「ラストガード」が全体的に茶色く見えるのは、塗膜がベタついているためです。少し錆びた部分に残った液体が茶色くなっているだけで、実際には一部しか錆びていません。
正確に比較するため、防錆テストは2回行いました。
「ラストガード」と「エーゼット216h」は、2回とも判断が難しかったため、同率で2位としました。
一方、「エバーズ」は2回とも圧倒的に強く、断トツで1位でした。
結果発表
名だたる防錆剤を抑えて1位に輝いたのは「エバーズ 長期防錆剤」でした!
実は、「エバーズ」は数合わせで入れただけだったのですが、まさかの1位に(笑)
しかも、その防錆力は圧倒的だったから、さらにビックリです。
エバーズのケミカル製品って、実は凄いのかもしれません。メーカーのイメージがガラリと変わりました。
バランスの良い防錆・潤滑剤
今回のテストで4位だった「ラスペネ」ですが、それは「防錆力」に限っての話。
潤滑力など総合的に見れば、バランスのとれた「ラスペネ」で決まりでしょう。
コスパで選ぶ
防錆力、容量、価格でみると「ラストガード」が断トツで高コスパです。
ただ、塗膜がベタつくので、わたしなら「エーゼット 216h」か「エバーズ」をおすすめします。
圧倒的な防錆力
どうしても錆びさせたくないものには、「エバーズ」を使うのがおすすめ。
容量が100mlしか無いのが欠点ですが、その防錆力は圧倒的です。