ラジオペンチは、なくても困ることはありません。
しかし、1本持っていれば、ここぞというときに役立つそんな工具です。
今回は、自転車のメンテナンスにおいて、ラジオペンチがよく使われる場面をご紹介します。
ラジオペンチとは
ラジオペンチは、引っぱる、挟む、曲げる、切るなど多機能な使い方ができる便利な工具です。
細長い刃先が特徴的で、とくに細かい作業を得意としています。
わたしが使っているのは、『フジ矢 マイクロラジオペンチ 150mm MP6-150』です。
マイクロラジオペンチという名前ですが、サイズ感が手頃で扱いやすく、バネ付きなので刃の開閉がスムーズに行なえます。
もしガッチリと挟んだり、引っ張ったりすることがメインなら、もう少し大きいサイズのものを選ぶ方が良いでしょう。
ラジオペンチの使い道
自転車のメンテナンスでよく使用する場面を紹介します。
1. 引き抜く
タイヤに刺さった異物など、指で掴みにくいものを引き抜くときに便利。
カートリッジ式ブレーキシューの固定ピンも簡単に抜くことができます。
ディスクブレーキのスナップリングは、手の届きにくい場所にあるので、ラジオペンチの細い先端が役立ちます。
2. 引っ張る
変速機のワイヤーを手で引っ張りながら固定すると、緩んでしまうことがありますが、ラジオペンチを使えば、しっかりと固定することができます。
チェーンリング付近のチェーンをつまんで引っ張れば、チェーンの伸び具合をチェックすることができます。
歯の根元が少し見えるくらいなら問題なし。歯先が見えてしまったら即交換です。
3. ピンセットの代わりに使う
細かいパーツや、汚れたパーツをピンセットの代わりにつまむことができます。
4. 切る
切れ刃の部分を使えば、2mm程度の針金や結束バンドなどを切断できます。
5. 曲げる
針金を曲げて加工したり、切断したいときも便利。
このように自作のチェーンフッカーを作ることもできます。
エンドキャップの圧着は難しい
よくインナーワイヤーのエンドキャップをラジオペンチで圧着できると紹介されていることがあります。
しかし、実際にやってみると、先端が細いため、力強く圧着することができません。
自転車用のワイヤーカッターには、エンドキャップの圧着ツールが備わっているものが多いので、こちらを使用したほうが無難です。
同じく、エンドキャップを外すときもラジオペンチだと力を加えにくいため、プライヤーなどを使ったほうがよいです。
まとめ
- 異物やパーツを引き抜く
- 細かいパーツをつかむ
- ピンセット代わりにする
- ワイヤーを引っ張る
- 針金を曲げたり、切断する
ラジオペンチは、これらの作業を簡単に行うことができるため、自転車のメンテナンスには欠かせない工具です。
もし、ラジオペンチを持っていない方は、ぜひ1本持っておくことをおすすめします。