今まで使用していたワイヤーカッターの切れ味が落ちてきたので、ゴッドハンド サイクリング ニパ子Verというもの買ってみました。
見た目は擬人化キャラパッケージで売るイロモノ工具のように見えますが、これがなかなかの本格派。とてもよく考えられたワイヤーカッターだったのです。
ニパ子のワイヤーカッターとは
この工具1本でインナーのカット、アウターのカット、カシメの3役をこなします。
ゴッドハンドは新潟県三条市にある金属加工メーカーです。プラモデル愛好家たちの間では有名な企業のようですね。
『まるで神の手を持ったかのように』作業がはかどるものを作っていきたいということからゴッドハンドと名付けたそうです。
- 日本製
- 素材:特殊工具鋼(神戸製鉄所製)
- 刃先硬度:HRC58~65
- 全長:165mm
- 重さ:185g
パッケージの中にステッカーが2枚入っていました。
大きすぎず、小さすぎない程よいサイズ感だから、とても握りやすいです。
早速使用してみましたが、切れ味はバツグン。スチール・ステンレス共に綺麗に切断することができます。
ただし、スパンと勢いよく切れるので、切れ端が遠くまで飛んでしまうことがあります。
特徴
2重刃構造

独自の2重刃構造を採用
上がインナー用刃、下がアウター用刃となっています。
通常アウターケーブルを潰さないように切ることは難しいですが、この工具のアウター用を使うことで断面が潰れにくくなり、整形作業を最小限に済ませることができます。
グリップの滑り止め
グリップの表面はつぶつぶの滑り止め加工が施されていいます。グリップ感は良好で工具を持っても滑りません。
バネが付いているから握っても勝手に開きます。
カシメ機能と開き止めストッパー
「刃先を閉じて安全に保管することができるストッパー」と「ワイヤーキャップのカシメ機能」が備わっています。
カシメ機能
カシメはワイヤーキャップを挟んで圧着するだけ。
とても綺麗なカシメ跡ですね。
開き止めストッパーの動作
ストッパーのロックはグリップを握ると勝手に解除されます。使いたいときにストレス無く使えるいい仕組みだと思います。
ロックするときはコツがあって、ストッパーを指で押しながらグリップを開くことでロックすることができます。
インナーワイヤーの断面
「ノーブランドの安物ワイヤーカッター」と「ニパ子」を使って、インナーワイヤーとアウターケーブルを切ってみました。
ニパ子は断面が若干絞ってあるようにみえます。
ノーブランドはまっすぐに切れているかな。
切り口を爪で弾いてほつれないか試してみる。
結果、ノーブランドで切ったワイヤーは、爪で数回弾くとすぐにほつれてしまった。
ニパ子で切ったワイヤーは本当にほつれにくくて、何度やってもバラけませんでした。これは決して大げさにやっているわけでなく、何度やっても同じ結果になりました。
アウターワイヤーの断面
ニパ子は真っ直ぐにスパッと切れています。これなら断面を整形する必要はなさそうです。
一方、ノーブランドの安物は、断面が汚いし、ライナーが潰れているから修正作業に手間がかかります。
ニパ子の断面は本当に綺麗ですね~。やはりアウター用とインナー用の刃が分かれているおかげでしょう。
アウターケーブルの処理
アウターケーブルの処理方法を載せておきます。
- 被覆を綺麗にカットする
- ヤスリで平らにする
- 千枚通しで穴を整える
はみ出たビニールの被覆を、はさみやカッターで綺麗にします。
次に断面をヤスリで削って平らに整えます。
あとは潰れたライナーを千枚通しでぐりぐり回して、穴の内側を整えたら完了です。
まとめ
- インナーとアウターの刃が別々
- カシメ機能が付いている
- 一発でスパンと切れる
- インナーがほつれにくい
- アウターが潰れずに切れる
- 信頼の日本製
見かけはキャラクター商品のようで一抹の不安がありましたが、モノは本物です。
インナーもアウターもそこまで力を入れなくとも断面が綺麗に切れます。
ワイヤーキャップをカシメる機能まで付いているから、自転車のケーブル作業はこれ1本で完結させることができます。