クランクを外さなくてもOK!
自転車のチェーンリングを交換する方法を分かりやすく解説します。
初心者の方でも安心の簡単手順です。
使用する道具
一般的なチェーンリングの脱着には、六角レンチ(5mm)とペグスパナが広く使われます。
ただし、自転車の種類やメーカーによっては、特殊なボルト形状を採用している場合があり、その際には、異なる工具が必要になることもあります。
まずは、ボルトの形状を確認しよう!
作業を始める前に、チェーンリングに使われている固定ボルトの形状を確認しましょう。
星型のトルクスボルトに注意!
クランクの種類によっては、星形の特殊なネジ(トルクスボルト)が使われていることがあります。とくに、シマノ製のクランクによく見られます。
このネジを外すためには、「T30」というサイズのトルクスレンチが必要になります。
関連記事:チェーンリングの「星型ネジ」を外す方法!トルクスレンチで簡単解決
ペグスパナが必要ない場合も
ボルトの裏側に線状の凹みがある場合は、『ペグスパナ』を使用します。しかし、すべてのボルトがペグスパナを必要とするわけではありません。
ボルトの種類によっては、2本の六角レンチで挟んで回すタイプや、裏側から締めるだけのタイプもあります。そのため、作業前にボルトの形状をよく確認しておくことが重要です。
自転車を逆さまにする
それでは、チェーンリングを交換する作業に入ります。
まず、作業をしやすくするために、自転車をひっくり返して逆さまに立ててください。
チェーンをたるませて外す
次に、作業の邪魔にならないよう、チェーンを先に外しておきます。
リアディレイラーの歯車にあるプレート部分を手で押して、チェーンをたるませます。
たるんだチェーンを手でつまんで、歯から外してください。
外したチェーンは、BB(ボトムブラケット)に引っ掛けておきましょう。傷がつかないように、チェーンとBBの間に布を挟んでおくのも良い方法です。
関連記事:チェーンが外れたときの直し方&手を汚さずに後輪を外す方法
チェーンリングを取り外す
裏側のナットが落ちないように手で軽く押さえながら、5mmの六角レンチで緩めます。
ボルトを外すときは指でナットを押さえれば大丈夫ですが、もしナットが空回りする場合は、ペグスパナを使用してください。
チェーンリングは、クランクアームを通すことで取り外せるため、クランクを外さなくても交換できます。
新しいチェーンリングを装着する
チェーンリングには取り付け位置が決まっており、正しい向きで装着する必要があります。
新しいチェーンリングを取り付ける前に、取り付け位置を確認しておきましょう。
取り付け位置を確認する
最大チェーンリングの場合は、表側に「チェーン落ち防止ピン」があり、それが目印になります。
最小チェーンリングの場合は、裏側に「△マーク」や「小さな突起」があるので、これらを目印にしてください。
目印がアームの裏側にくるようにセットする
上で確認した目印がクランクの裏側にくるように、新しいチェーンリングを取り付けます。
このようにアームの裏側に装着できたらOKです。
このマークが正しい位置にないと、変速がスムーズにいかなくなります。
チェーンリングボルトにグリスを塗る
ボルトが固着して外れなくなるのを防ぐために、ネジ山にグリスを塗ってから締め付けます。
チェーンリングを固定する
チェーンリングを正しい位置に装着したら、ボルトで固定します。
ボルトを仮止めする
まずは、全てのボルトを軽く締め付けて、仮止めしましょう。
六角レンチの柄の部分を使えば、素早く回すことができます。
ペグスパナを使って本締めする
ナットが一緒に回ってしまわないように、ペグスパナでナットを固定して、六角レンチでボルトをしっかりと締め付けてください。
チェーンを元に戻す
チェーンを外したときと同様に、リアディレイラーのプレートを手で押して、チェーンをたるませてからチェーンリングの歯に引っ掛けます。
逆さまにしていた自転車を元の位置に戻します。
変速がスムーズに行えるか確認する
クランクを回しながら、変速レバーを操作して全てのギアの動作をチェックします。
変速がスムーズに行われ、異音がしなければ作業は完了です。おつかれさまでした。