プラスチックや樹脂パーツを洗浄するとき、普通のパーツクリーナーを使っていませんか?もしそうなら、注意が必要です。
普通のパーツクリーナーは主に金属用で、油汚れを落とすための強力な溶剤が含まれています。
この溶剤は、プラスチックや樹脂にダメージを与え、ひび割れや変色、破損など、パーツの劣化を引き起こす原因になります。
パーツクリーナーでプラスチックを含むパーツを洗浄する際は、樹脂パーツ対応のパーツクリーナーを使うことをおすすめします。
この記事では、パーツクリーナーの選び方や使い方について、詳しくご紹介します。
パーツクリーナーには種類がある!
パーツクリーナーには、金属用とプラスチック用の二種類があります。
金属用パーツクリーナーの特徴
- 金属パーツの洗浄・脱脂
- 強力な洗浄力
- 樹脂を劣化させる可能性がある
- 比較的安価で手に入りやすい
金属用のパーツクリーナーは、強力な洗浄力で、油汚れや固着した汚れを素早く落とします。油汚れ、グリス、破片を除去するのに役立ち、パーツを良好な状態に保ちます。
樹脂パーツ対応パーツクリーナーの特徴
- 樹脂を含むパーツの洗浄・脱脂
- プラスチックを傷める心配なし
- 金属パーツにも使用できる
- 金属用より洗浄力が劣る
樹脂パーツ対応のパーツクリーナーは、プラスチックや樹脂パーツを洗浄するために特別に配合された洗浄剤です。通常のパーツクリーナーとは異なり、樹脂を溶かしたり傷めたりすることなく、汚れやグリスを安全かつ効果的に除去することができます。
プラスチックに使ったらどうなるの?
金属用のパーツクリーナーをプラスチックにスプレーすると、表面が白く曇ることがあります。
これは白化という現象で、クリーナーの成分がプラスチックを侵食している証拠です。
一方、樹脂パーツ対応のパーツクリーナーは、プラスチックを侵食しないため、透明なままです。
プラスチックを含むパーツには専用品を!
自転車には、キャリパーブレーキやシフター、ディレイラーなど、樹脂と金属が組み合わさっているパーツがたくさんあります。
そのため、樹脂パーツ対応のパーツクリーナーを備えておくことで、メンテナンスを効率的に進めることができます。
リアディレイラーのプーリーなど、プラスチックがくっついている金属をきれいにするのにとても便利です。
金属用は安くて大容量で経済的
通常のパーツクリーナーは、チェーンやスプロケットなど、主に金属製のパーツを洗浄するために使用します。
金属用のパーツクリーナーは、樹脂パーツ用のものよりも強力な洗浄力があり、大容量でかつ安価です。そのため、経済的な選択肢と言えます。
フレームの塗装は安全?
自転車のフレームは強力なウレタン塗装が施されていて、それにより薬品やアルコール、ガソリンなどの有機溶剤にも強い耐性があります。そのため、パーツクリーナーが少量付着しても全く問題ありません。
ただし、塗装が劣化している場合は注意が必要で、その状態ではパーツクリーナーが内部に侵入し、溶け出す可能性があります。
フレームについた油汚れは、できるだけ専用の洗剤やクリーナーを使用して取り除くようにしてください。
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用途に合ったパーツクリーナーを選ぶ
樹脂パーツ対応のパーツクリーナーは、金属にも使えますが、価格が金属用の2倍以上で、容量も少ないというデメリットがあります。
その一方で、金属用パーツクリーナーは洗浄力が高く、手頃な価格で大容量のものが入手できるため、コストパフォーマンスに優れています。
つまり、それぞれの用途で使い分けることが大切なんです。愛車を長く安全に保つために、正しい洗浄方法を身につけてくださいね。