茨城県にある筑波山は日本百名山のひとつ。その筑波山を望む「旧筑波鉄道コース」を走ってきました。
出発地点となる土浦駅は、都心からわずか1時間のところにあり、思い立ったらすぐに行けるのが魅力。テレビで特集していたのを見て、いつか行ってみたいと思っていました。
旧筑波鉄道コースとは
「土浦駅」と「岩瀬駅」を結ぶ全長40kmのサイクリングコース。
旧筑波鉄道の廃線敷を活用したコースは車が通らず、カーブや勾配もないので、初心者にも走りやすいコースとなっています。
サイクリングロードになった廃線跡
1987(
元駅舎は休憩所に
かつて鉄道が走っていたことをしのばせる駅舎。現在は休憩所として残されています。
休憩所は全6箇所。トイレも併設されているから安心して走ることができます。
美しい田園風景に癒される
田園風景が広がるのどかな光景を進む。私が行ったのは12月でしたが、景色で季節の変わり目を感じられて、とても気持ちよかったです。
道中、多くのサイクリストたちとすれ違う。
コースは自転車と歩行者専用
車が走っている道路とは完全に分離されているから、ノンストレスでサイクリングを楽しむことができます。この道が40kmも続いているのだから快適そのもの。
交差点は慎重に
ただし、一定の間隔で車道との交差点があります。かつて踏切だった場所ですね。
止まれの標識が設置されているほか、スピードを落とさないと車道に入れないように柵が設置され、安全を確認せずに交差点に侵入することを防いでいます。
輪行で土浦駅へ
自転車は「DAHON K3」
自宅から土浦駅までは距離があるため、輪行して向かいました。
14インチの折りたたみ自転車「DAHON K3」を輪行バッグに詰めます。
軽くて小さいのが魅力
DAHON K3は8kg台なので、肩に担げば移動も楽ちん。
先頭か最後尾に乗る
電車内に輪行バッグを持ち込む際のマナーとして、「先頭か最後尾」の列車に乗りましょう。かさばる荷物を持ち込むわけですから、他の乗客の邪魔にならないように配慮する必要があります。輪行バッグは手すりに紐で固定して転倒を防止します。
ただ、この日は、朝6時出発で電車内はガラガラだったので、足元に置きました。空いていれば問題ないと思います。
スマホホルダーがあると便利
今回は各スポットを巡るために「スマホホルダー」を用意しました。ナビアプリを表示さておくのに役立ちます。
土浦駅から出発
朝7時、土浦駅に到着。
道中、コンビニはなく、自販機も少ないので、補給食は土浦駅周辺で調達しておこう。
りんりんスクエア土浦
土浦駅の駅ビルに「りんりんスクエア土浦」という施設があります。サイクリスト大歓迎の駅ビルで、かゆいところに手が届く、充実の施設となっています。
- サイクルショップ
- レンタルサイクル
- 輪行の組み立てスペース
- メンテナンススペース
- シャワールーム
- コインロッカー
- 更衣室
- 宿泊施設
サイクリストの拠点
この駅ビル全体が自転車の持ち込みを可能としていて、メンテナンスや宿泊機能など、国内最大級のサイクリング施設(プレイアトレ)となっています。
和風レストラン キャニオン(約9km地点)
創業1970年の和風レストラン キャニオン。多くのサイクリストたちが訪れるようで、「バイクラック」が設置されていました。
おすすめは「エビフライ&ハンバーグ定食(1,000円)」です。今回は時間帯が合わず、ここでの食事は断念。
小田城跡歴史ひろば(約12km地点)
小田城跡に近づくと、やっと「筑波山」が見えてきます。今まで手前に見えていた山は「宝篋山」という名前らしい。
正面にあるのが宝篋山。近くに小田城跡の資料館があるので、興味があるのなら寄って行くのもいいと思う。
かつて茨城県南部に勢力をもった小田氏の拠点跡地だそうだ。
北条大池(約17km地点)
筑波山を望む風光明媚な場所ですが、地元では有名な「桜の名所」。
コースから少し逸れたところにあるので、桜の季節以外は、あえて寄り道しなくてもいいかも。
この北条地区でしか購入することができない北条米を使ったアイスが特産品なんだとか。
筑波山口(約20km地点)
コースの半分地点に、筑波山口というバスターミナルがあります。
自販機が沢山並んでいるので、ここでドリンクを補給することができます。
松屋製麺所
筑波山口の向かいにある「松屋製麺所」。麺の購入と試食としてラーメンを頂くことができます。茨城県版のラーメンWalker 2018と2021で総合1位になったお店らしい。
メニューと注文方法
- 空いてる席に座る
- 前の人のラメーンができるまで待つ
- 店主に呼ばれて注文を聞かれる
- お金を払う
- お冷は自分で取りに行く
- ラーメンができたら自分で取りに行く
- 食べ終わったらトレーを返却口に持っていく
あくまでも製麺所の試食コーナーというスタンスのお店なんだなと感じました。中に入っても誰も案内をしてくれなくて、初見だとお店のシステムがよくわからない。店主かな?接客向きじゃないね。お客様目線での対応も必要かと思います。
チャーシューらーめんを注文
せっかくなので一番高い「チャーシューらーめん(850円)」 を注文しました。
ラーメンは魚介スープに平打麺。味付けは少し濃いめに感じました。肝心の味の方ですが、「雑誌やネットの評判はあてにならない」とだけ言っておこう(笑)
沼田屋
松屋製麺所から筑波山に向かって道なりに進むと、創業から100年を超すお饅頭屋さん「沼田屋」がありあます。
人気のかりんとう饅頭(1個120円)は、黒糖を使い「かりんとう」をイメージした一品で、エネルギーチャージにもってこい。
名物「かりんとう饅頭」
私は5個入り600円を購入。ゴールの岩瀬駅で食べたけど、疲れていたせいか、めちゃくちゃ美味しかった。オーブントースターで1~2分ほど温めて表面をカリカリにすると、さらに美味しく頂けます。
筑波山神社
旧筑波鉄道コースからは外れますが、時間があるなら、軽くヒルクライムをこなして「筑波山神社」に向かうのもいい。山なので勾配はありますが、それほど長くないから、ツライところは自転車を押していってもすぐに着きます。
お土産屋さんに駐輪場がある
筑波山神社の手前には、たくさんのお土産屋さんが並んでいて、乗ってきた自転車は、そのお土産屋さんの駐輪場に有料で置かせてもらえます。料金はお店によって異なりますが、概ね200円前後です。
寄り道で登山
ゴールの岩瀬駅まで行かなくても、筑波山を登って帰るコースもおすすめ。ケーブルカーがあるから自力で登らずともすぐに山頂まで行くことができます。このプランなら50km弱だから3時間もあれば走破することが可能です。
真壁の町並み(約30km地点)
コースのハイライトはこちら。戦国時代末期に形作られ、完成したと言われる真壁のレトロな町並み。
歴史を感じる町ですが、崩れたかけた家や
修繕が必要そうな家もチラホラ。
三由屋菓子店
真壁にはたくさんの和菓子屋さんがあります。その中でも私のイチオシは「三由屋菓子店」の栗最中。
名物「栗最中」
注文してから皮にあんこを詰めてくれるから、サクサクを味わえます。お土産としてもいいけど、出来たてをすぐに頂くのがおすすめ。
終点の岩瀬駅(40km地点)
岩瀬駅が終点となっていますが、もちろん、こちらから筑波山や土浦駅を目指して出発しても問題ありません。
往復しても80kmなので、ロードバイクならさほどハードルは高くないでしょう。私は寄り道やカメラを撮りながらだったので、5時間ほど掛かってしまった(笑)
終点なのに何もない
せっかく終点まで来たのですが、トイレとベンチがあるだけの寂しいところ。せめて自販機くらいあるといいんだけどね。
補給食を調達したいなら、400メートルほど離れたところに「ローソン 桜川岩瀬店」があるから、そこでまで行くしかないかな。
無料駐車場がある
なんと、ここの駐車場は無料。ここで自転車を準備してサイクリングに行くのもいいね。
おわりに
右手に筑波山が大きく見えて、左手は開けた風景が広がっているから開放感がありました。自転車好きの私としては、近くに住んでいる人が羨ましい限り。食事や散策に重きを置けるコースだから、仲間を誘って走るのにピッタリだと思う。次は「霞ヶ浦コース」を走ってみたい。