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現行のシマノ11速・10速・9速・8/7/6速用チェーンまとめ。グレードの違いは表面処理にあり!

シマノ製チェーンのグレードと表面処理の違いについて

シマノ製のチェーンって、グレードがいっぱいあって分かりづらくないですか?

チェーンを交換するときに、どれを選んだらいいのか毎回迷ってしまいます(汗)

そこで今回は「グレードによる違い」や「どんな表面処理をしているのか」ついてまとめました。

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チェーンの互換性について

チェーンの互換性については、下の画像が非常にわかりやすいかと思います↓

シマノチェーンの互換表

基本的に変速段数が合っていれば使用することができます。

例えば、シマノかスラムの9速コンポなら、9速用の『HG93』チェーンでOKという具合です。

ただし「TIAGRA 4700シリーズ」のように「このチェーンを使ってくれ」と指定されている場合もあるので、気になるならシマノの『互換情報』をチェックしてみるといいでしょう。

グレードの違いは表面処理にあり!

シマノ製のチェーンは、グレードによって格付けされていますが、変速性能や耐久性に大きな違いはありません。

では「グレードによって何が違うのか?」というと、プレートの「表面処理方法」が異なります

まぁ、簡単に言ってしまうと「錆に強いかどうか」が主な違いということになります。

シマノの表面処理
  1. SIL-TECシルテック
  2. 亜鉛ニッケルメッキ
  3. シルバー系の仕上げ
  4. グレー系の仕上げ
  5. ブラウン系の仕上げ

上に行くほど、グレードが高く、錆に強い加工となっています。

「SIL-TEC」加工は、錆にくさに加えて、耐摩耗性の向上、駆動抵抗の低減、ノイズの低減、泥はけの良さなどプラスアルファの効果を有しています。

「グレー系の仕上げ」は錆びやすい

下位グレードに施されている「グレー系の仕上げ」は、雨の日の走行後に放置すると、すぐに「茶色い錆」が発生してしまうので、わたしは選択肢から外しています。

シマノ グレー系仕上げを施したチェーンの錆

この錆は「パーツクリーナー」等を使って落としても、まだら状の跡が残ってしまい、非常に見栄えが悪くなります。

なので、安くても「グレー系の仕上げ」は選ばずに、「SIL-TEC」か「亜鉛メッキ」にすることをおすすめします

「グレー系やブラウン系の仕上げ」については、企業秘密らしく、どのような処理がされているかは不明となっています。

アウターとインナーで表面処理が違う場合がある

自転車チェーンのアウタープレートとインナープレート

グレードによっては「アウタープレート」と「インナープレート」で、異なる表面処理がされていることがあります。

この点も含めて、よく仕様を確認してから購入する必要があります。

11速用チェーン

モデル名 グレード 重量 表面処理 価格
CN-HG901 DURA-ACE 247g SIL-TEC ¥4,779
CN-HG701 ULTEGRA 257g SIL-TEC ¥4,092
CN-HG601 105 257g グレー/SIL-TEC ¥3,180

『CN-HG901』は、プレートとローラーに「SIL-TEC」が施されています。また「中空ピン」を採用しているので少しだけ軽量です。

『CN-HG701』は、アウターとインナーの両方に「SIL-TEC」が施されています。もう少し値段を抑えてくたらベストバイだったかな。

『CN-HG601』は「SIL-TECなのに安い!」と思われますが、実はインナーだけ「SIL-TEC」。アウターは「グレー系の仕上げ」という落とし穴があります。

わたしなら上位グレードの『CN-HG701』か、予算が許せば『CN-HG901』を購入します。

10速用チェーン

他の変速チェーンは「ロード/MTB」共通ですが、10速用だけ特殊でして、ロード用とMTB用に分かれています。

ロード用 10速チェーン

モデル名 グレード 重量 表面処理 価格
CN-6701 ULTEGRA 267g 亜鉛メッキ/グレー ¥2,780
CN-6600 ULTEGRA 275g 亜鉛メッキ/グレー ¥2,580
CN-4601 TIAGRA 277g グレー/ブラウン ¥2,574

『CN-6701』と『CN-6600』は、クランクが「ダブル」か「トリプル」かの違いがあります。

  • 2×10速のダブル用なら『CN-6701』
  • 3×10速のトリプル用なら『CN-6600』

それから『CN-6701』だけインナープレートが「肉抜き加工」されているので見た目が良好です。

『CN-4601』は、上位グレードとの価格差があまりないので、あえてこれを選ぶ理由はないと思います。

MTB用 10速チェーン

モデル名 グレード 重量 表面処理 価格
CN-HG95 Deore XT 268g SIL-TEC ¥2,476
CN-HG54 SLX 273g グレー/ブラウン ¥2,151

『CN-HG95』には、ロード用10速チェーンにない「SIL-TEC」加工が施されています。

下位グレードである『CN-HG54』との価格差を考えると『CN-HG95』一択です。

TIAGRA 4700シリーズの互換性

現行の「TIAGRA 4700シリーズ」は、ロード用でありますが、MTB用のHG-Xチェーンを使用します。

シマノ CN-67001とCN-HG95 アウタープレートの面取りを比較

アウターリンクの「面取り形状」が違うことがわかるでしょうか。

これが変速に影響するため、4700シリーズは『CN-HG95』か『CN-HG54』を使用しなければなりません。

『CN-6701』でも変速できないことはないのですが、うまく歯にかからなかったり、駆動音がうるさくなるなど、変速性能が落ちてしまうことがあるので「4700シリーズ」ユーザーは注意してください。

ロード用にCN-HG95が使える

ロードの10速用なら『CN-6701』が適当ですが、結論から言ってしまうと『CN-HG95』もロード用として機能します。

チェーン幅やコマ間隔はロード用と共通なので、実は問題なく使用することが可能です。

シマノ CN-6701とCN-HG95の仕様を比較

『CN-HG95』は、なんといってもアウターとインナーの両方に「SIL-TEC」加工を施しているのが魅力的です。

しかも『CN-6701』は「肉抜き加工」しているにもかかわらず『CN-HG95』との重量差はカタログ値で1グラムしかありません。

シマノの認めていない組み合わせにつき自己責任になりますが、わたしならロード用10速チェーンは『CN-HG95』を選択します。

9速用チェーン

モデル名 グレード 重量 表面処理 価格
CN-HG93 ALFINE 299g 亜鉛メッキ/グレー ¥2,677
CN-HG53 CAOREO 299g グレー/ブラウン ¥2,390

下位グレードに『CN-HG53』というものがありますが、実売価格にほとんど差がないので、上位グレードの『CN-HG95』がおすすめです。

9速用チェーンは、10速用と違って、シンプルで選びやすいですね(笑)

8/7/6速用チェーン

モデル名 グレード 重量 表面処理 価格
CN-HG71 ACERA 324g シルバー/グレー ¥2,178
CN-HG40 TOURNEY 324g グレー/ブラウン ¥1,267

『CN-HG71』は、コネクティングピンが「クロマイジング処理」なのと「シルバー系の仕上げ」がされているので錆に強くなっています。

『CN-HG40』の価格は魅力的ですが、予算が許せば『CN-HG71』を買うべきです。

まとめ

シマノ製チェーンのグレードによる違いは「表面処理方法」にあります。

変速性能や耐久性に大きな違いはなく「錆に強いかどうか」が主な違いとなります。

おすすめのチェーン

せっかく交換すなら、錆びにくい『SIL-TEC』か『亜鉛メッキ』加工されたものがおすすめです。

実売価格を調べてみると、上位グレードとの差は数百円程度のものが多いので、あえて下位グレードを選ぶ理由はありません。

それにメンテナンスをサボりがちな人ほど、上位グレードのものにしたほうが、錆にくいので最終的に長持ちします。