
後輪を外すという作業は、とても難しそうに思われがち。
しかし、コツさえ押さえてしまえば、30秒ほどで外せるようになるので、この機会にマスターしましょう!
後輪の外し方
チェーンからうまくスプロケットを外すには、コツをつかむのが重要です。
1. トップギアに変速

後輪を外す前にチェーンの位置を「一番小さいトップギア」に変速しておきます。
こうすることで、ホイールを外すときにチェーンがギアに引っかかにくくなり、スムーズに外せるようになります。
2. ブレーキを解放する
ブレーキアーチを開放して、タイヤを通過させるスペースを作ります。
キャリパーブレーキの場合

キャリパーブレーキにある「クイックレバー」を上に跳ね上げると、ケーブルが緩んでアームが開きます。
Vブレーキの場合

Vブレーキの場合は、アームを両側から挟み込んでからリードパイプを外してください。
3. クイックレバーを開く

閉じているクイックレバーを起こして固定を解除します。
前輪には脱落防止のツメがある

余談ですが、前輪の場合はボルトを少し緩めてから外す必要があります。
なぜかというと、フロントフォークのエンド部分に「脱落防止のツメ」があるからです。誤ってクイックを開いたときにホイールが外れないように、このようなツメが付いています。
4. 車体を持ち上げる

タイヤを右手で押さえつけ、左手でサドルを持ち上げます。

車体を持ち上げるだけで、大抵の場合、ホイールが外れます。
5. 後輪が外れる

チェーンの間からスプロケットを外します。
慣れてくれば30秒程度でできてしまう作業です。
うまく外れないときの対処法
ホイールがうまく外せない原因は、ギアにチェーンが絡みついている場合がほとんどです。
下側のチェーンに引っかかっている

車体を持ち上げたときに、下側のチェーンがギアに引っかかっていて外れないことがよくあります。
落ち着いて何に引っかかっているのか見て、丁寧にギアを外しましょう。
トップギアに入れるのを忘れた

うっかりトップギアにするのを忘れているとスムーズに外せなくなります。
そんなときは、プーリーゲージを押してみてください↓
プーリーゲージを押せば確実

チェーンにギアが絡みついてうまく外せないときは、プーリーゲージを押してチェーンをたるませてあげると、より簡単に外せるようになるので覚えておいてください。
後輪の取り付け方
後輪の取り付け作業では、スプロケットがおさまるポイントを知ることが重要です。
1. チェーンをトップギアにかける

スプロケットをチェーンの間にくぐらせ、チェーンを「一番小さいトップギア」に引っかけます。

矢印のあたりを目安にトップギアを当ててください。
あらかじめスプロケットをどこに当てるのかを確認しておけば、後輪をはめるのは意外と難しくありません。
2. 車体を押し下げる

リアエンド(U字状のくぼみ)にハブ軸が収まるように、車体を押し下げるのがポイントです。
3. ブレーキパッドに当たっていないかチェック

タイヤがブレーキパッドに当たっていないか見ながら、ゆっくりと車体を下ろし、ハブ軸がリアエンドに入るように導けば自然と収まります。
4. ハブ軸をリアエンドにはめる

そのまま車体をゆっくり押し込んでいくと、リアエンドにハブ軸がかなり近づいてきます。
5. ホイールをまっすぐ奥まで入れる

車体を垂直に立ててサドルを上から押すことで、ホイールが奥までまっすぐ収まります。
6. クイックレバーを倒す

最後にクイックレバーを倒します。
このときの力の目安は、手のひらが軽く痛む程度に固定してください。
8. ブレーキをロックする

最後にブレーキのクイックレバーをロックし、アームを閉じます。
おわりに
- 外すとき:タイヤを押さえつけて車体を持ち上げる
- 取り付けるとき:ギアを乗せるチェーンの位置が重要
ホイールの脱着はトラブル解消の第一歩!
ホイールを外すことは、パンク修理に必須ですが、そのほかのメンテナンスでも必要となる場面が多いテクニックなので、ぜひ今回紹介した手順を参考にマスターしてください。



