この記事では、『フロントフォークを抜き取って、また戻すまでの手順』を初心者にもわかりやすく解説します。
必要な工具や注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
必要な工具
フロントフォークを外すだけなら「六角レンチセット」があればOK。
おもに4mmと5mmを使用します。
フロントフォークを抜く手順
まずは、六角レンチを使ってトップキャップを外します。
つぎに、クランプボルトを上下2本とも緩めます。
これでステムとハンドルが外れます。
外したハンドルは、フレームに当たらないようにダラリと寝かせておきましょう。
コラムスペーサーとダストカバーを外します。
ヘッドパーツの種類によっては、画像のような樹脂パーツがあって、コラムが抜けないことがあります。
このパーツは、「コンプレッションリング」という名前で、コラムが抜けないようにくさびのような形状で刺さっています。
コラムをハンマーで叩くと、くさびが奥まで入り込んで壊れてしまうので止めましょう。
コンプレッションリングを外すには、「小さめのマイナスドライバー」を使用します。
マイナスドライバーをコンプレッションリングの隙間に差し込んで、片側を持ち上げます。
すると、あっけなくコンプレッションリングが外れて、フロントフォークが下にストンと落ちていきます。
あとは残ったパーツを抜いていきます。
上ワンと下ワンは圧入してあるので外せません。
フロントフォークを慎重に抜き取ります。
これで無事フロントフォークを外すことができました。
洗浄とグリスアップ
上ワンに入っているベアリングとダストシールを外します。
下ワンにもベアリングがあるので忘れずに。
取り外したパーツは順番に並べておくと、戻すとき迷わずに作業できます。
各パーツの古いグリスを拭き取ります。
ベアリングはパーツクリーナーで洗浄すると綺麗になります。
シールドベアリングの場合は、基本メンテナンスフリーなので外側の古いグリスを拭き取るだけで大丈夫です。
もし、ベアリングがゴロゴロする場合は、ダストシールを外して洗浄&グリスアップするか、新しいベアリングに交換になります。
ベアリングを戻して、たっぷりとグリスを塗布します。
玉押しにもしっかりグリスを塗っておきましょう。
フロントフォークを戻す手順
フロントフォークと各パーツを、外したときと逆の手順で取り付けます。
コラムスペーサーとステムも戻して、トップキャップを取り付けます。
このボルトでベアリングの玉当たり具合を調整します。
強く締め過ぎるとベアリングを傷め、緩いとガタつきが出ます。
目安としては、手応えが出てから1/8回転ほど増し締めする程度で大丈夫です。
上の画像のように隙間があるとガタつきが発生します。
ガタつきがある場合は、ステムをしっかりと下へ押し込み、トップキャップのボルトを少しずつ締め込んで様子をみてください。
また、ハンドルを左右に切ってみて、ベアリングがゴリゴリするか、ステアリングがスムーズでない場合は、締めすぎです。
つぎに前輪とハンドルが直角に交わるように調整します。
位置が決まったら、上下2本のクランプボルトを交互に締めていきます。
最後に、ハンドルが滑らかに動くか確認します。
ガタつきやゴリゴリがある場合は、クランプボルトを緩めてから、もう一度トップキャップの締め付け加減を調整してください。
前輪を少し持ち上げて床に落とし、ヘッドパーツ付近から変な音がすればガタつきがある証拠です。
また、ブレーキを掛けながら車体を揺すってガタつきがないか確認することも大切です。
まとめ
フロントフォークは、自転車の走行性能や安全性に大きく影響する重要なパーツの一つです。
フロントフォークを取り外す方法をマスターすれば、ヘッドパーツのメンテナンスも行えるようになります。
ぜひ、この記事を参考にして、挑戦してみてください。