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レースが自転車をダメにする『ジャスト・ライド』という本が面白い

グラント・ピーターセン、ジャスト・ライド

久々に面白い自転車の本を読みました。

著者グラント・ピーターセン「JUST RIDE」 の日本語翻訳版です。

あなたの自転車ライフを変えてくれるかもしれない本です。

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ジャスト・ライドってどんな本?

簡単に説明すると「プロレーサーの真似事が自転車をつまらなくしている」ということ。

子供の頃は自転車って純粋に楽しかったですよね。

大人ほどレースの影響を受けて自転車に乗ることをただの仕事にしてしまっています。

特別なサイクルウェアは必要ない

趣味でロードバイクに乗っているのに皆が示し合わせたように同じ格好をしています。

オートバイで言えばレース用のツナギを着て街中を走るようなもの。

オートバイ乗りはそれはダサいから誰も着ていない。

でも自転車だけは皆着てる…

ロードバイクに乗るならレーサーと同じ装備と心構えで乗らなければならない。

おかしいと思いませんか?

それがロードを始めたい人のやる気を削ぐことになるし、自転車本来の楽しさを台無しにしています。

グラント氏はレースをしないなら自分の持っているすべての服がサイクルウェアとして通用すると述べています。

ビンディングは引き足を使っていない

SPDペダルの恩恵をうけるのはレーサーだけという話。

最近ビンディングペダルに疑問を呈するネット記事をよく見かけます。

筋肉のデータを取ったら「引き足なんて使っていなかった」というもの。

グラント氏もそれについて言及しています。

引き足を使え!回すペダリングをしろ!踏むペダリングは下手くそなライダーだ!

しかし、実はみんな踏んでいるしペダルを引き上げたりしちゃいない。

ではプロと素人のペダリングの何が違うのかなどが書かれています。

長距離ライドはストレス

長距離サイクリングにはライドリミットがある。

自分のリミット以上に走ることはストレスであり苦痛でしかない。

短いライドでも素晴らしいリラックス法になるという。

そして休日の残りの時間をなんでもいいから他に使う。

自転車に乗ることだけがすべてじゃないんだから。

日本語訳が変?

Amazonのレビューでも日本語訳が不評だ。

私ももうちょっといい表現があるんじゃないのか?と思う所が多々あります。

スラスラ読めないんです。

一度頭の中で変換する作業が必要というか、なんだか機械翻訳を読んでいるかのよう。

あまり自転車を知らない人が翻訳したのかなっていう印象です。

いい内容の本だけにそこだけが残念。

まとめ

グラント氏は40年以上に渡り自転車に乗り続けてきたそうです。

この本には長年のサイクリング経験から編み出されたハッタリのない知識が248ページに渡り書かれています。

著者はいろいろな業界から叩かれるのを覚悟で書いているし、すべてを信じなくてもいいとも言っています。

また「レースが自転車をダメにする」という話以外にも乗り方、装備、健康とフィットネス、自転車用品、メンテナンス、ポジション、自転車哲学など多岐にわたる内容が書かれています。

レース重視のサイクリングにうんざりしている人は共感できると思います。

現在レース重視の走りをしている人もこんな考え方があるのかと思って欲しい。

読む人によって共感できたり、ふざけた話と思うかもしれません。

しかし、この本は優れたアドバイスで溢れています。

気になる方は一度手にとって読んでみて欲しい。